芝刈太郎

天孫降臨の地宮崎に生まれ70有余年、最近日向神話に興味を持ち始めました。すると身近に「…

芝刈太郎

天孫降臨の地宮崎に生まれ70有余年、最近日向神話に興味を持ち始めました。すると身近に「古事記」「日本書紀」に由来する伝承地や地名が沢山有ることに気づきました。私の周りの日向神話の地をぼつぼつと少しずつ紹介したいと思っています。日本神話に少しでも、興味を持ってもらえたら幸いです。

最近の記事

失敗しない家造りの話

【初めに】 私は大学を卒業して40余年建築業界に身を置いてきました。今は神社仏閣めぐりの傍ら、ゴルフ(芝刈り)を趣味にしている暇人です。暇に任せて、私の長年の設計業での経験を書いてみたいと思います。それで、この拙文が家を造ろう(買おう)思っている人達の少しでも、参考に成れば幸いに思います。もっとも十分な資金力があり融資など受ける必要が無く、建築面積を気にすこともなく家が造れる人には、不要な話ですので読まないで下さい。 第1章 家が欲しい【理想と現実】 第2章 資金計画【先

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    • 第7回 天照大御神(アマテラスオオミカミ) 誘い出し大作戦

       第5回の神々の誕生神話からの続きになります。伊邪那岐命(イザナギミコト)は、自分から生まれた3柱の神に月読命(ツキヨミノミコト)に夜の世界を治めるように、天照大神(アマテラスオオミカミ)には高天原を治めるように命じます。そして、健速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)には海原を治めるように命じました。  ところが、スサノオはイザナギの言うことを聞きません。泣きわめいて駄々をこねてばかりいます。鳴き声で、山は枯れ、海は干上がり禍が満ちあふれました。イザナギが、なぜ泣いてば

      • 第6回 日本最大級のパワースポット江田神社(えだじんしゃ)

        黄泉の国から逃げ帰った伊邪那岐命(イザナギ)は筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小門(おど)の阿波岐原(あわきがはら)で、黄泉の国で汚れた体を清めるため、みそぎを行います。  筑紫は九州を意味します。日向は私の住む宮崎県です。橘、小門(小戸)、阿波岐原の地名は宮崎市にあります。その阿波岐原に江田神社はあります。宮崎市の北部海沿いの「市民の森公園」に隣接したところです。リゾート施設として有名なシーガイヤの近くです。  神社の歴史は古く「続日本後紀」の承和4年(8

        • 第5回  神々の誕生神話

          混沌とした世界から天と地が初めて別れたとき、3柱(神様は1柱2柱と数えます)の神様が現れます。次に2柱の神様、その次に2柱、その後5組の10神の神様が現れます。 名前はそれぞれ、長たらしい名前がありますが、最後の2神を除いて、あまり重要でないので書きません。この10神の最後に現れる2柱の神様が日本神話で最も重要な神様で、伊邪那岐(イザナギ)、伊邪那美(イザナミ)の2神です。この2柱の神様は、兄妹でありながら、夫婦でもあります。 みとのまぐわい  みとのまぐわいとは

        失敗しない家造りの話

          第4回 木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)ゆかりの地を歩く

           西都市は日向神話ゆかりの伝承地を結ぶ道を「記紀の道」として整備しています。都萬神社から古墳群を結ぶ4Kmほどの遊歩道です。この道筋にはニニギノミコトとコノハナサクヤ姫にまつわる伝承の地が、色々と有ります。  しずかで、一般の観光客も少なく、ゆったりと神話の世界に浸ることのできる場所です。一度訪れてみてください。コノハナサクヤ姫のパワーを得られるかも知れません。(笑) ・都萬(つま)神社  都萬(つま)神社は、西都原台地の東側に有ります。木花咲耶姫(コノハナサクヤ姫)を祀

          第4回 木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)ゆかりの地を歩く

          第3回 鬼の窟(おにのいわや)

           はるか昔、西都原に鬼が住んでいました。鬼は、美しいコノハナサクヤヒメを見染め、父親の大山津見(オホヤマツカミ)に結婚を申し込みます。困ったオホヤマツカミは、「明朝、夜明けまでに大きな石の岩屋を造れ、それが出来たら娘をやろう」という無理難題の条件を出します。不可能だろうと思った条件でしたが、鬼は頑張りました。何とか、夜明け前に岩屋を完成させてしまいます。約束を果たした鬼は、疲れと安堵で眠ってしまいます。  一方、出来る筈は無いと思っていた、オホヤマツカミは、心配に成って見に来

          第3回 鬼の窟(おにのいわや)

          第2回 仁徳天皇とコノハナサクヤ姫

          「日本書紀」によれば、仁徳天皇は聖帝と言われるように、民衆のための政治を行った天皇と称されていますが、「恋多き帝」という別の顔も有りました。  日向国の諸県牛諸井(もろがたのうしもろい)の子で、髪長姫(カミナガヒメ)という美人で誉れ高い娘がいました。彼女は、見初められて仁徳天皇の妃に迎えられます。この髪長姫が、コノハナサクヤ姫のモデルに成ったのではないかと言われています。正妻である、皇后は大和の豪族である葛城(かつらぎ)氏の娘、磐之媛(イワノヒメ)です。彼女は非常に嫉妬深く激

          第2回 仁徳天皇とコノハナサクヤ姫

          第1回 木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)と邇邇芸命(ニギノミコト)

           この地には、木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)と高千穂の嶺に天下った邇邇芸命(ニギノミコト)の出会いの神話があります。   ニギノミコトが、美しい乙女のコノハナサクヤヒメと出会います。すると、ニギノミコトは、コノハナサクヤヒメに「おまえは誰か」、と問いかけます。重ねて「おまえと一発やりたい」と聞きます。この辺りの話は街中で不良が綺麗な女の子に声を掛けて、ナンパしている様な感じです。(笑)。  するとコノハナサクヤ姫は、「私は大山津見(オホヤマツカミ)の娘です」「結婚の返事は

          第1回 木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)と邇邇芸命(ニギノミコト)

          西都原公園

           宮崎県のほぼ中央に位置していて、宮崎空港(ブーゲンビリヤ空港)から、車で1時間くらいの所にあります。西都原はサイトバルと読みます。なぜかこの地では「原」をバルと読みます。近くにある航空自衛隊の基地も新田原 (ニュウタバル) 基地と読みます。  この西都原公園は国の特別史跡に指定されて東西2.6㎞、南北4.2㎞の広大な地域に、3世紀中頃から7世紀中頃の古墳が300基以上点在する日本最大級の古墳群です。  円墳・前方後円墳・方形墳・帆立貝式古墳・地下式古墳など様々な様式の古墳が

          日向神話の話

           神話は戦後GHQから、武道、武士道と共に学校教育から禁止されました。神道を中心とした皇国史観や帝国主義に繋がっていったという考え方からです。  それにより、戦後80年近くたっても、学校で日本神話を教えるようなカリキュラムは有りません。私は、これは非常にもったいないと考えます。日本神話には、日本国の成り立ち、我々日本人の精神的ルーツが刻まれていると考えるからです。  我々日本人は何者なのか、考えるヒントが沢山あるように思うからです。そして何より物語として、面白いです。  戦前

          日向神話の話