見出し画像

第14回 大人相談会 / あなたにとって『美』とは?

「美」とはーーー価値観念、価値認識の一つ。

人類において普遍的に存在する観念であり、表現。しかし明確には規定困難。そこに定義はない。あくまでも主観枠を超えて概念指定することはできない。


『美』についてググってみたらこのような言葉を拾った。

「美しい」と感じる基準は人それぞれであり、定義付けができないのならば、十人十色の心が感じる「美しい」を聞いてみたくなった。

人を見て感じる「美しい」という感覚について。

ある人は、自分の作品の中に描く人物像に対して「姿勢」で『美』を表現すると言った。なるほど。その表現した姿は確かにシュッとしていてとても美しい。凛として周りの空気まで浄化されたように清らかだ。

ある人は日本の武道や和装に特別な様式美を感じるように、そこに宿る緊張感や研ぎ澄まされた精神状態を「美しい」と感じると言った。なるほど。確かに日本人独特の感性で見た『美』がそこにはある。

ある人は見た目の美しさよりも、人を思う気持ちや誰かを慈しむ心、祈りにも似た感情を「美しい」と感じると言った。確かにそこには人を思いやる清らかで美しい心が見えるようだ。なんという尊い感情だろう。

ある人は受け継がれてきたものに対する畏敬の念や歴史を感じるもの、経年変化による美しさに惹かれると言った。確かに歴史ある神社仏閣など、改修工事を経た後のピッカピカに光る真新しい金泊や、赤や青の極彩色よりも、経てきた年月と共に風雨にさらされた痕跡や剥がれた塗料や変色した木の肌に、わびさびに通じる『美』を見ることができるのも事実だ。

ある人はアスリートの姿に『美』を感じると言った。心身共に極限まで自分を追い込み、登り詰めたその一瞬、息を詰めるような集中力の只中にある雑念のない状態に、私たちの日常とはかけ離れた世界観を目の当たりにする。アスリートの涙はなぜあんなにも美しいのか。そこには無垢でひたむきな努力を積み重ねた先にしかない、崇高な『美』が存在する。

ある人は職人の手や、その巧みな技法の中に『美』を感じると言った。一点集中した状態。それは心を傾けている、いや、その人の人生そのものを表現するために「命を懸けている」と言ったほうが相応しいような、一人の人間の「生き様」を垣間見るような感覚。そこには息をのむような緊張感とともに「潔さ」とも言える『美』が介在する。


私は普段、洋服の販売という接客業をしているので日常的にたくさんの人を見ている。その中でどんな時に「美しい」と感じるかというと、例えば何着か試着した商品を返却するときの服の扱い方。フィッティングルームの中にぐちゃぐちゃに脱ぎ捨てられた服の山を見ることはそう珍しいことではない。それを特にどうこう思うこともないが、稀にきちんと畳んで「ありがとうございました」とお礼を言われる方もいる。また、精算時に財布からお金をトレーに出す指先、カードのサインをする時のペンの持ち方、お茶を飲む仕草。などなど、その人の日常的な行動や習慣が「当たり前」になされているのを見た時に感じる美しさに惹かれる。丁寧な生き方をしている人は何気ない行動にも必ずその人の中身が現れる。そして自分も、誰に何処でどんなふうに見られているかを意識しているかを改めて考えさせられる。大抵、無意識なのだ。

ハリウッド女優やスーパーモデルでもない限り、毎日いつ何処でも緊張していなければいけないなどという人は多分そうはいないだろう。リラックスしている状態の時こそ、その人の生き方は自然と行動に現れる。だから尚更、普段のちょっとした所作がドキッとするほど美しい人に出会うと、見習いたいという意欲がわいてくる。

『美』はあくまでも個人的な主観のもとにそれぞれが感じることであり、正解や不正解があるわけではない。だからこそ、自分だけの『美意識』を大事にし、それを見極める目を養うことが豊かな人生に繋がるような気がする。決してそれが無いからと言って、生活に困ったり誰かに迷惑をかけたりするものではない。でも、だからこそぞんざいに扱えば知らずに通り過ぎてゆくその意識を、ふと立ち止まってじっくりと観察し、思いを巡らせ、自分の人生や生き方と交差させるようにして味わってみる。そこには心にじわりと浸透していく豊かな感情がある。美しいと感じる心、それこそが生きている間に人間に与えられる贅沢な楽しみの一つなのではないだろうか。

集まったメンバーは、もちろんこのnoteで知り合った仲間たち。みんなそれぞれに独自の創作活動を楽しんでいる。アウトプットができる人というのは、インプットの仕方が上手で丁寧な人が多いと私は思う。人が書いたものをどのように受け取るか。その豊かな感受性が、美しいのもをより一層解像度高く、自分の中に取り込める人たちだと私は思っている。自分だけの審美眼を持ち、アンテナを張り巡らせたステキな人たち。一欠片の言葉から様々な方向へと枝葉を伸ばし、それぞれが感じる『美』の話へと広がってゆく。

楽しい時間は何故こんなにも早く過ぎてしまうのだろう。毎回のことだが、そんな風に思えることもまた、いろいろな話を聞いて豊かになった心で存分に味わい、感謝する。

美しい時間をありがとう。またここで会いましょう。



*『大人相談会』は随時会員募集中です!ご質問や入会希望の方はverdeのTwitterDMまでお気軽に!(@verde88988252)

#美   #美意識     #コミュニケーション   #対話   #オンラインサロン   #大人相談会   

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?