散文詩『失っても、なお』
そこに在ったことは、変えられない
その現実に打ちのめされて
その現実に耐えられず逃げて
その現実にもがき続けて
失っても、なお、僕らは生きる
「もう一度」なんてことは
ほとんどないことを知る
そうしてまた、打ちのめされる
けれど、やっぱり、生きてみる
どれだけ不格好でも
どれだけ罵詈雑言を浴びても
どれだけ情けなかったとしても
この内側に在る意識が消えるその日まで
発狂しながらも、吐露しながらも
嗚咽を漏らしながらも
失っても、なお
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