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別の星に住むあなたに救われて

夫婦は対等であるべき、だ。

我が家はフルタイム共働きで労働条件が一緒なので、家事や育児を対等に分担するのは当たり前。
実際、話し合いながら協力してきたし、夫にも負担してもらうことに罪悪感を覚える必要はない。

と、頭では思っているのだが。

先日子どもが急に熱を出してしまった時は、私の方の都合を優先してもらい、夫の方に負担がかかってしまった。

ちょうど健康診断や当番がある日だったりして、理由を話し、夫婦で相談して決めたこと。

それでもなんとなく「女の私の、今後キャリアアップしていけるかもわからない仕事を優先して夫の業務に負荷をかけてしまった」ことに3%くらいの罪悪感があった。

子どもが生まれてからの日々を思えば私の方が負担が大きく、夫の転職後はしばらく有給が使えないので緊急対応を全部引き受けていた時期もある。
トータルで考えればまだまだお釣りが来るくらいなのだが、それでも真っさらなシーツにぽつんとついた黒いシミみたいに、小さいけれど確かに罪悪感があった。

そんな自分にモヤモヤした。

そこで夫に、「3%くらいそういう罪悪感があるのだが、『正直迷惑だな』と思っていたり、職場で肩身が狭かったりしない?」ときいてみると、

「いや、しょせん仕事だし?」

と夫はのたまった。

なるほど、そういうタイプでしたか。

なんというか、夫はふわっとしている。

私は根が真面目で基本的に責任感が強く、なるべく最善を尽くしたい人間だ。自分でいうあたり怪しいが、まぁ割とそういう人だ。

だから夫をみているとまるで別の星に住んでいるかのように重力が違うと感じることがある。

それぞれ違う星に住んでいるので互いの重力の違いは如何ともしがたいのだけれど、それでもふわふわ軽やかな夫をみていると、たまに私の方の重力も軽くなるような気がするのだ。

その夫のふわふわに救われるから、私はこの人と結婚したんだろうなぁと思った出来事だった。

ちなみに、ふわふわだからといって夫が雑に仕事しているわけじゃないことも知っている。
軽やかに真面目なのが、かっちょいい夫なのだ。

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