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「やだ〜!」と息子が言うようになって嬉しい

「えぇ、明日お休みじゃないのぉ!?」
「病院いきたくないな〜〜」
「お注射やだーーーーー!!」
「鼻ぐりぐりするの、いや……」

などなど、5歳になった息子は色々なことに「嫌」「きらい」「好きじゃない」と表明するようになった。

それが私は、ちょっとうれしい。

2歳前後のイヤイヤ期は、本人も何に嫌と言っているのかわかっていないような混乱があった。
理屈が通じず、パターンもなく、嵐のようでそれはもう混沌としていた。

けれども、今は、息子の言いたいことがよくわかる。

「保育園行きたくない〜お休みがいいなぁ」

わかる。私も仕事休みたい朝、めっちゃある。

なんだかんだ日々真面目に通ってくれているので、息子だってそれなりに疲れるのだろう。

それでもお父さんとお母さんは仕事があるから保育園に行かねばならないし、行けばそれなりに楽しいこともわかっているようだ。お休みがいい、と口にはするものの、なんだかんだするっと行ってくれる。

完全なるサラリーマン仕草である。
わかる、わかるよ。

「病院いきたくない……」
「お注射やだ〜〜」
「お鼻ぐりぐりするのやだ…(涙目)」

わかる、そりゃそうだ。一般的に、嫌なものだ。
大人の私だって嫌だ。

でも実は、息子は小さいころ、信じられないほどこれらに強かった。

強かったという表現は厳密にはしっくりこないが、とにかく予防接種でも泣かず、採血にもビビりながらも堪え、おとなしく診察を受ける子だった。

そのためかかりつけ医では「注射で泣かない子」と覚えられ、いつも「泣かなくてすごいねぇ」「えらいねぇ」と声をかけられていた。

あまりに泣かないから、私が「泣いてもいいんだよ…?」と思わず声をかけるほどだった。

それが4〜5歳ごろから注射を嫌がるようになり、痛みで泣くようになった。

コロナやインフルエンザの検査で鼻の奥の検体を取られるときは号泣だ。

親としては病院に連れて行くのに苦労するようになったが、

・自分の気持ちを素直に表現できるようになった
・言語化できるようになった
・出来事の予測がつくようになった
・自分の気持ちを尊重できるようになった

のだなぁと、なんだか嬉しいのだ。

小さい頃はおそらく、何が起こるかわかっていなかったり、どう表現していいかわからなかったり、まだ言葉をしゃべれなかったりと、体の中で表現の回路が出来ていなかったのだろう。

とても成長を感じる。

何かを嫌だと感じたり、不満やわがままを言ったり、ちょっとだらけてみたり。

あまり良い感情や態度ではないといわれるものでも、人間らしい、正常な反応であって、いとおしいと私は思う。

もしかしたら、それは息子がまだ小さくて可愛らしいからであって、大きくゴツくなっていったら「きーーーっ!!ウチの子、なんて我儘なのかしら!!」とか思うようになるのかも。

ともあれ、どんどん人間らしくなる息子に幸あれ。

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