トミカをかっこよく走らせる天才
「ママ、こっちで遊ぼ!」とトミカが入った箱を前に息子に呼ばれると、当然トミカ遊びが始まる。
3歳8ヶ月になった息子は「ごっこ遊び」が一気に増えた。「ばーん、どかーん、どーん!!」と言いながら今日も車を派手に飛ばしたり、横転させたり、衝突させたりとダイナミックに遊んでいる。
ワイスピの見過ぎだろうか。
そんな息子と遊んでいて気づいたことがある。
息子が走らせるトミカは、やたらかっこよく動くのだ。
たとえば、テーブルの上でトミカを一緒に走らせる。
私が操るトミカはいかにも「動かされている」という感じで、演技者でいえば大根、ぬぼーっとしていて全く魂を感じない。
それに対し息子のトミカは、実際の車や映画で見た華麗なカーアクションのように、ぎゅんぎゅんドリフトを決め、かなりの速度が出ていたことを感じさせるカーブの曲がり方をし、大変かっこよく走るのである。
息子の手によって命が与えられ、トミカが生きている。
同じトミカを使っているのに、なぜ?
夫に訊ねてみたところ、
「まず車には前輪駆動と後輪駆動があって………前輪と後輪でも軌道が違うし、………うんたらかんたらほんたらこんたら」
丁寧に説明してくれたおかげでとりあえず前輪駆動と後輪駆動があることだけはわかった。
私は、自分がトミカをリアルに動かせないのは、運転免許を持っておらず、運転経験がないからだと思っていた。
なのに、当然運転経験などない3歳の息子が、リアルに、かっちょ良く、ギュインギュイン走らせるのだ。
不思議だ。
とても目が良いのかも知れない。
物理方面のセンスがあるのかも。
そのうえ再現(アウトプット)までできる。
やだうちの子すごい。(親バカ)
夫は「物を見たら大体どういう構造かわかる」と話していたので、もしかしたら息子にもそういった目が遺伝しているのかもしれない。
既に車においては、息子の方が解像度が高く、走っている車を正確に見分けていく。
私はせいぜいメーカーくらいしかわからない。
3歳児に負けることもあるのだなぁと、興味・関心・好奇心のチカラを思い知る日々だ。
息子に感嘆し、夫の車への愛を感じながら、全く車に興味の湧かない私は、とりあえずトミカの両脇を指で挟んで持つより、ボンネットに人差し指を乗せて動かした方がなんかそれっぽい動きになることを発見した。
思いがけない発見や体験があって、子育ては面白い。
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