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もはや産後ではない?

衣替えが終わった。

ついでに増え続ける子どものおもちゃと、物理的に大きくなってケースにみちみちになった子供の服を入れるべく、収納も刷新した。

自分の不用品の処分にも着手。

すると、出てくる、出てくる、数年前の自分の意味不明な行動の形跡。

黒ストッキングの山から下着が出てくる。
近い気もするけど、冬しか履かないので普段は下着とは別の所に入れているから、通常だったら混ざらない。
さらに、洋服の保管場所とは全然違うところから、新品ストッキングの予備が出てくる。
何年前に買ったんだろうこれ。
ここにあると気づかずに、何足ストッキング買ったんだろう私。

割と整理整頓が好きで、物の置き場所は心地よい動線で動けるよう、きっちり決めている。

だから意味不明なところから意味不明なものが出てくるとびっくりしてしまう。自分がやったなら尚更だ。

疲れていたんだろうなぁ。
判断力が死んでたんだろうな。

産後の混乱の日々を思えば無理もない。

自分の混乱の跡をみつけ、整える作業を何度か繰り返すうちにふと、思う。

もしかして、「産後」、終わった……?


👶 👶 👶

はじめての子どもは4歳になった。

もう自分でトイレに行けるし、食事もとれる。

まだまだ甘えて手伝いをせがんでくることもあるけど、着替えもひとりでシャシャッと出来る。

先日なんか、上着を脱いだ時に裏返った袖を、みずから直して着れるようになっていた。

だいぶ人間である。
もう赤子の面影はない。

一方私は、夜はたっぷり眠れるようになったし、仕事時間も産前に戻したし、歯医者通いもはじめた。

古くからある服をもう痛んでるな、とようやく捨てられたし、ちょっとした箇所をサッと拭く的な掃除ができるようになった。

この前気づいたけど、帝王切開の傷も、もはや相当注意しないとわからないほど薄い。

あっという間に時が過ぎ、気がつけば「産後」から抜け出していた、のかしら。
なんとなく、認めたくない。あの大変だった日々が、もはや過去のものなんて。

あの頃は、「いつかこの混乱状態も終わるのかな」なんて思う余裕もなく、日々何をどうしていいのかわからなかったし、自分が正しいこと、良いことをできているのかもわからなかったけど、とにかくどうにかするしかなかったので、必死だった。

3ヶ月おきにサイズアウトする子どもの服を入れ替えるだけで精一杯だったし、部屋は毎日ぐちゃぐちゃ。どんどん子どもが触れるものが増えて危なくなっていくし、毎食ごとにテーブルの上がごはんつぶまみれになって、米が主食の国に生まれたことを恨んだ時もあった。

子どもはしょっちゅう熱を出し、そのたび情けなくおろおろし、それでいて自分も常に瀕死だった。

ほんとに、混沌としていたあの頃。

もう過去になっちゃったのかなぁ。

👶 👶 👶

さみしい気もするけど、あの寝不足でぼろぼろな状態や、離乳食の本を眺めながら四苦八苦した時期、眠った子どもの横で枕に顔を押し当てて泣いた日々に戻りたいかというと、戻りたくはない。

それなのに、どこかさみしい。
人間って勝手。

今、まさに混沌の中にいる方、個人差はあると思うけれど、4歳くらいになると、終わるみたいですよあの混乱大パレード。

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