見出し画像

「気づく」+「手放す」

心コロコロって言葉知ってます?
1日のうち、何千回も心の状態が変化することを言った言葉です。

朝、お、時間通りだ!と、いい気分で布団から起き上がる。

ところが、階段を降りようとして足を滑らせ、身体を支えようと踏ん張ったら、足をくじいてしまった・・・なんと!もう・・・くそぉ〜、今日は○○へ出かけなきゃいけないのに・・・

珈琲を入れようとしたらコーヒー豆が切れている、
え〜、ないの?? 昨日、気づかなかったか??

もういいや、と服を着替えようとして探したストッキングは、履いたら電線が・・・・

このへんでイライラがかなり募ってきます。

でもメールチェックしていたら、なんと、数日前に初めて出会った人から嬉しいお礼のメールが。
おまけに、仕事の依頼らしき内容、

おお!
と一瞬で気持ちがアップ!ルンルン、という感じ。

こんなふうに私たちの感情って一瞬ごとに変化します。そして雲のように流れて行きます。

1週間前の同じ時間に、自分がどんな感情だったか思い出そうとしても、多分、無理でしょう。
感情とは常に「今ここ」のものだからです。
いやいや、過去のことを思い出して、悲しくなったり怒りを覚えたり、というのもあるのでは?
という方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、それは当時の感情を記憶していて、リフレインしているだけです。
過去の出来ごとを思い出した、という刺激があって、それによって今、悲しいとか怒りとかを感じている、やはり、感じているその感情は「今ここ」のものです。

そして普通は時間とともに、その感情は薄れていきます。

あなたも経験がありますよね?
あんなに嬉しかったパートナーとの出会いの瞬間の喜びも、
数年経つと・・・・・・ね?

そのかわり、あれほど悲しかった別れの瞬間の気持ちも、
何年かすると、その感情は生々しさを失っていることに気づくでしょう。


ところが、ガンとして流れてゆくに任せない人たちがいます。

「今ここ」に必死で留まろうとしているみたいに。
不愉快な出来事を頭の中で何度もリフレインして、同じ感情を再現してその感情を長引かせ、やがて定着させてゆく。そのいやな感情が習慣化するわけです。

感情は、基本的に4つだと言われています。

喜び
恐れ
悲しみ
怒り

そしてこの4つの合計量は同じ、つまり喜びの袋が大きいと、他の3つを感じることが少なく、
例えば怒りの袋が大きいと同じように、他の感情を感じるのが少なくなります。

これが怒らずにいられようか、と息巻き立腹している人を見ると、出来事があって怒っているというより、怒りたいから、怒る材料を探しているのでは、と思うことがあります。

というかその人の前には怒る材料がごろごろと、現れているのかもしれませんね。

感情は確かにエネルギーです。
でも水のように流れてゆくからこそ、良いエネルギーになります。

滞らせれば、淀んでゆきます。腐ってゆくかもしれません。

それが心の病気の始まりじゃないか、と私は思っています。


ストレスコーピング(対処法)では、まずはじめに、「自分の感情に気づいて表現できること」というのを上げています。
あ、今自分はイライラしてるなぁと、まず気づくことです。

それは窓の外を見て「ああ、今日は晴れているなぁ」とか「あ、雨かぁ、結構降っているね」とかに気づく、そんな感じです。それでおしまい。

そして手放す、つまり流れるのに任せてゆけばいいのです。
晴天も、雨降も何十日も続くというようなことは、まず日本ではありません。


そうすれば、電車の中で思いがけず足を踏まれて、ものすごい形相で睨み返そうとした相手が、とてもチャーミングで感じ良い女性であることに気づくかもしれません。

怒りに囚われていたのでは見えないことが、一瞬一瞬の感情を流れるに任せていたら、違う風景が見えるかもしれません。そして、そこから何か新しいものが生まれるかもしれませんよね。

あなたは自分の感情と、普段からどんなふうに付き合っていますか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?