ルールを見つけさせない方法
学生の前に25個の電球がある。
その前にボタンが着いており、
このボタンを押すと電球がバラバラに点灯する。
このバラバラに点灯する電球は、
ボタンを何回か押すと法則性があることに学生が気づく。
例えば、
一番右の電球が点灯するとポイントを獲得できる。
三番目と六番目のボタンを押すと初めに一番右の電球が点灯する。
八番目と七番目を同時に押すと奇数のボタンが光り出す。
というような具合だ。
学生はそれらのルールを確認してこのポイントを獲得するように奮闘する。
このポイントが多いか少ないかで彼らの賞金が決まる・・・
心理学者のバリーシュワルツは、
学生にこの実験に参加させて以下のことに気づく。
「人は柔軟性を失っていく」
彼の実験のほとんどの参加者は、
「賞金が貰える方法が一つ見つかると、その方法に固執し出す」
この電球の法則性は全部で70パターンほどあり、
それだけ賞金が貰える方法があるのだが・・・
その全般的な法則性を見つけずに、一つの解法に依存する傾向が見られたというのがシュワルツさんの論文で提唱されていることだった。
ちなみに、その論文の副題には
「人にルールを見つけさせない方法」
という副題が付けられた。
シュワルツさんはその”方法”をこのようにまとめている。
「人にルールを見つけさせないためには、限られた方法で繰り返し正解させ、報酬を与えることだ」
もしかすると、私たちが間違いないと思って使っているツールや解決法は、
案外一番効率の悪い方法なのかもしれない。
くわばらくわばら。
S,cat
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