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#4 ペリフェラル 〜接続された未来〜について / Journey into the Better Version of the World

自分の人生が仕事に支配されすぎて、泥沼から脱却するべく、とにかく文章を書き始めてみようという試み。

次はないかもしれない今回は、Amazon Original の連続ドラマ、『ペリフェラル ~接続された未来~』から、より良い未来について考えてみます。


 『ペリフェラル ~接続された未来~』について

こちらの映像作品は、Amazon Original の連続ドラマで、Amazon Primeでシーズン1 全8話を視聴しました。

作品概要

『ペリフェラル』は、家族(母と兄)のために生活しているように見える主人公フリンが、兄のVRゲームの世界から、ふとしたことで未来の世界と関わりを持ち、人類の運命に巻き込まれていく。そんなお話です。

ちょっと難しいので、本家の説明も貼っておきます。

「ペリフェラル ~接続された未来~」の主要舞台は未来のアメリカの田舎町。ボロボロになった家族を何とか立ち直らせようとする女性、フリン・フィッシャーを中心とした物語である。フリンは賢く、野心的だが、未来が見えない毎日に希望を失っている。そんな彼女にある日、未来からの接触がある。人類の運命、そしてその先に何が待ち受けるのか。「ペリフェラル」で、稀代のストーリーテラー、ウィリアム・ギブスンが、目のくらむような幻惑的な世界を垣間見せる。

Amazon video の紹介文より

「ペリフェラル(peripheral)」という言葉を知らなかったので、以下の通り、辞書で調べてみました。

peripheral [adjective]
Something that is peripheral is not as
important as something else:
- The book contains a great deal of peripheral detail.
happening at the edge of something:
- A figure came into my peripheral vision.

Cambridge Dictionary

比較的どうでも良いこと(重要ではない)、中央から外れた末端で起こること(周辺的である)、みたいな意味でしょうか。

ここから転じて、コンピューターの周辺機器にも使用される用語のようです。

peripheral [noun]
a piece of equipment, such as a printer, that can be connected to a computer

Cambridge Dictionary

意味を理解せずに視聴していましたが、こうして調べてみると、『The periferal(原題)』と名付けた理由を考えさせられます。

私が観ようと思った理由

私は映像作品を観るのは苦手なのですが(作り手のペースで見なければならないから)、特に、SF、サスペンス、アクションは、苦手意識があるジャンルです。子供の時は平気だったけれど、疲れてしまうんですよね…。
(ホラーは論外 >_<)

それでも『ペリフェラル』を観た理由は、今、現実世界と距離を置きたいニーズが私の中にあって、その結果、「仮想現実を生きる人々」の作品に最近興味が湧いていたからです。

改めて考えると、登場人物の心理にも近しいところがあり、知らず知らずのうちに、共感して引き込まれていったのかもしれません。

主人公のフリンが、あらゆる危機、あるいは絶望に直面しながらも、賢くて強い女性であることも、また魅力のひとつでした。

ここが面白かった(ネタバレ含む)

ここからはネタバレを含みます。

興味深かったのは、「現実世界」の在り方です。
主人公のフリンは、現実世界のボディはそのままに、意識のデータだけを未来の「ペリフェラル」と呼ばれるボディに転送し接続されます。しかし、そのフリンにとっての「現実世界」もまた、"peripheral"(周辺的)であり、メインストリームの世界ではなかったのです。

メインストリームの世界を、正義であれ欲望であれ、最善にするために、過去から派生した世界を切り出して作り上げ、そこで実験を行わんとする様は、ITの世界で日常的に行われている営みと同じだと思いました。

もしも、その同じ営みが、コンピューターの中だけではなく現実世界でも行われたら?

そんな「ペリフェラル」の世界観の設定に、面白みを感じました。

一方で、「ペリフェラル」のボディで五体満足な生を送りたいと願うお話や、最終話での選択には、胸がキュッとしました。

仮想世界について、想いを巡らせる

「五体満足で健康だけれど、ちょっと体力に自信がない」程度の私でさえ、仮想現実の世界には憧れのようなものを抱くことがあります。

データで何でも扱える世界なら、目が見えないとか、説明されている概念が理解できないとか、そんな課題の解決も可能になるのかもしれません。

もしも、感情面までコントロールできたらどうなるのだろうか?
例えば、この世から「うつ」が完全に無くなったら?
人間は、重要な問題を解決しようとはしなくなるのだろうか?
あるいは、問題を解決するのは、人間の役割ではないのかもしれない。
知的な活動から、人間は引退して良いのではないか?

とにかく、目の前の現実でくたびれた時に、「What if…?」と、色々な世界を想像してみることは、新しい視点の発見もあるし、いい気分転換になるなと感じました。

今日はこの辺で!


Journey into the Better Version of the World
思考は自由に、より良い世界を探求することができる



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