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2023 J2 第29節 ジュビロ磐田 vs ベガルタ仙台

なかなか光の見えない仙台と、10試合負け知らずで2位に上り詰めた磐田との一戦。ホームの磐田戦から始まった負の連鎖を、初めてのエコパスタジアムで断ち切ることはできるか。スタメンはこちら。

磐田はドゥドゥと鈴木雄斗がスタメンに復帰。
仙台は故障者もあってか、前節からスタメンが4人入れ替わる。特に梁勇基は今季初スタメン。守備時は中島と並列で攻撃時はアンカーに。また、長澤、齋藤がベンチ入り。

現地観戦試合。

きっと2度と来ないであろうエコパ。

降りしきる雨の中、序盤から主導権を握ったのは仙台。ボール保持と非保持の際の可変が磐田に混乱を与え、磐田陣地で試合を進めることに成功。しかし、グラッサからのプレゼントを氣田が仕留めることができなければ、カウンターから自分たちで作ったチャンスも加藤が仕留められない。すると、その直後に磐田のCKのこぼれ球を松本に叩き込まれて失点。
その後は、守備から攻撃の切り替えの部分で気になる部分はあったものの、全体的には粘り強く戦えていたが、40分に自滅。

後半、攻勢を仕掛けたいところではあったが、55分に菅田の一発退場で完全にゲームは崩壊し、終わってみれば1-4。
菅原の積極的な姿勢だけが光となった90分だった。

DFラインの裏にボールを蹴って、CBを釣り出せば勝手に崩れていく今の仙台は、J2のどのチームから見ても簡単な相手だろう。守備の部分はある程度伊藤前監督の時に作り終えていたはずなのだが、どうなっているのだろうか。
球際や走り切ることなどを含めた、試合の強度と戦う姿勢が必要なことは当然だが、0-0の時間を粘り強く進めていくことも考えなければいけないのではないか。4–4-2でブロックを組んで、60分くらいまでは0-0で進められないと、毎試合先制されてこれだけ勝てない状況では、選手も精神的に持たない。焦りからくるミスも多いように見受けられるので、今の仙台にはこの辺りの処置も必要だと思うが、そこは、この夏に来た選手たちが、ここは良いけどここは改善しないと、というのをはっきり主張して改善していってほしい。

余談だが、去年の大分はメンタル的なアプローチでかなり改善したらしいので、監督の手腕も問われている。

次のホーム2連戦で結果を出せなければ、本格的にJ3が見えてくるので、なんとか耐え、クラブ創立以来最悪とも言える時期を脱したいところ。


最後に、この試合で少し感動したことが。
磐田の3点目を決めたジャーメイン良選手がノーセレブレーションだった。これはクラブに対する最大限のリスペクトで、記憶の限り、ベガルタ仙台にそのような振る舞いをしてくれた初めての選手ではないだろうか。多少なりとも、クラブへの思いがなければできない行為だと思うので、心のどこかでそういう風に思ってくれているんだなと思うと感動した。
正直に言えば、在籍時は好きでも嫌いでもなかった選手だが、これからリスペクトを持って応援したいと思う。是非、残りの試合でも得点を重ねて、磐田の昇格に貢献してほしい。

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