密室本 おじさんが女性を学ぶ。
もういい年なのでそれなりの人数の女性とお付き合いをしたことはある。
「なんで人の気持ちがわからないの??」
だいたいお付き合いしている人と別れる時はこの言葉で終わる。
別れを切り出すのはいつもこちらなのだが、話し合いになり、相手から「あなたは人の気持ちがわからない」と言われてなんだかモヤモヤして終わるのがいつものパターン。
1番印象に残っているのは「なんでそんなに本を読んでいるのに〜」と言われたある時。
なんのために本読んでるの??
こう問われて、なんだかぎくっとしてしまった。
確かにわからないのだ。どれだけ本を読もうが映画を見ようが、生身の女性の感情がわからなくなる瞬間がある。
いや、わかる事はわかる。
が、わかる事はわかる、程度なので本当は全然わかっていない。
できることなら彼女たちの感情を色付きで教えてほしい。感情によって背景の色が変わってほしい。電話ならバイブが振動するとかしてほしい。
こういうと〜症候群みたいなことを思われるかもしれないが、多分違う。
周囲の人からは温和だと思われている。
おそらくそうだと思う。会社でも怒ったことはほとんどない。友人にもそう。ただ、親しくなればなるほど怒るわけではないが、内心ではかなり短気になり心の中でカチンとくると思わず心無い言葉を吐き出してしまうことがある。
救いは、彼女レベルで親しくならない限りそんな暴言を吐くことはなく、基本的には心は一定。波風立つことはほとんどない。
つまり甘えているのだ。
親しくなった女性に母性を感じ、母親に甘えるように甘えてしまう面が出ていると自分で分析している。
やはりマザコンなのだ。
昔ビートたけしが言っていた「俺ほどマザコンはいない」という言葉に勇気をもらうが、母性を女性に求めてしまっているところはあるように思う。
ただ、そういう女性、つまり母性を求めたくなってしまうような女性とはうまくいかない。それはそうだろう。だってつまり対等の関係を築こうという気がないのだから。
世の中には当たり前だがたくさんの女性がいる。
そしてそれぞれの女性がそれぞれの人との関係性の中で自分の役割を果たし、自分が選択した自分として多くの人が生きていると思う。
その中でその人に何かの役割を押し付けるということは、
基本的にはエゴイスティックな行為で、その時点で人として成熟していない証拠である。
成熟していない人は人を愛せないという、フロムの「愛するということ」から考えていくと、私の恋愛は所詮は未成熟な人間が孤独を埋めようとしている行為でしかないということになる。
誰かを尊重し、承認し、許しあい、助け合う。
そういったことがいつかできる人間になりたいと最近ずっと思っている。
もうおじさんなのに。。
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