(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
概念が、いかに世界の中で作られ、育ち、影響を与えるのか。
その示唆に溢れる1冊。
「数」。
あまりにも、当たり前のものすぎて、改めて考え直すことすら無い概念。
筆者は、前々回に取り上げた『ピダハン』の筆者の実子であり、幼少期にアマゾンの奥地で、数の存在しない世界で生きた経験があります。
その経験がある筆者だからこそ、改めて、数という概念自体を、数と世界の関係を見つめ直した内容となっています。
まず大前提として、過去の何千前、何万年前の歴史を辿ると、人類すら3を超える対象を知覚できていなかったと言います。
そこから、これである。ピラミッドを含む巨大な遺跡、そして、農耕社会の実現には、数という概念が不可欠です。
数という概念が生まれ、計数力も高まる中で、社会や文化、人々の思考や思想の成長へ変化を与えていったと。
そうだよなあ…ただの数字としてしか扱えないのか、四則演算から微分積分、確率まで扱えるのか。
昨今だと、コンピュータサイエンスの隆興の土台ともなっている数学。これまでも、そして、これからも、数の言葉の高度化によって、社会が更なる進化をする未来は予見されます。
(数体系が進化するほど、脳の自然な発達から乖離すればするほど…起こり得るのは、より一層の格差で。改めて、数学を学び直したい…!)
本書でのテーマは「数」でありましたが、総じて言えることは、言葉(つまり概念)が、人の思考プロセスに大きな影響を与えるということ。
言葉によって、人の知覚は変わり、それは、伝承ことができます。
自分はどのような言葉を知るべきか、また、どのような言葉を作り、広めることができるか。
そんなことも、改めて思い考えさせられる1冊となりました。
P.S.
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