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週末読書メモ18. 『ゲーテ格言集』

(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)

偉大な詩人であり作家であったゲーテの格言集。

短いながらも、その言葉から深い感性と知性が溢れ出ています。


考える人間の最も美しい幸福は、究め得るものを究めてしまい、究め得ないものを静かに崇めることである。

いや凄い。


個人は何ものかに達するためには、自己を諦めなければならないということを、だれも理解しない。

ああ…何ものかに達した人ではないと、この言葉は紡ぎ出せない…


全体を通して、印象的だったのは、ゲーテはどこまでも前向きな人であったことです。

気分がどうのこうと言って、なんになりますか。
ぐずぐずしている人間に気分なんかわきゃしません。
・・・
きょうできないようなら、あすもだめです。
一日だって、むだに過ごしてはいけません。

昨日が曇りなく公明であったら
今日は力づよく自由に働ける。
明日にも希望がもてる。
明日も同様に幸福であれと。

言葉の節々から、自らの存在をこの世界に刻むように、現実と向き合い続けながら生きてきたことが分かります。

悲しくも、そんな生き方は平穏で順風満帆な人生とは対極にあります。

しかし、人間らしさと愛情を失わず、希望を持って生きてきたと。


詩人や作家だけでなく、自然科学者、政治家、法律家でもあった紛れもない天才。

学び考え、表現することをやめず、研ぎ澄まされた言葉の数々。

一体、どれほどの時間を、回数を、自己の内面と向き合ってきたら、こんな境地に辿り着くのだろう。


それぞれの言葉に、裏づけとなる体験が垣間見れ、溶け込んでいることが分かります(まさに実践知の世界)。

毛沢東は天才詩人であり、カエサルは天才作家でした。古今東西を見ても、リーダー(特に世界を変える役割を担った人)が物語を紡ぐ天才であった事例は、枚挙にいとまがありません。

膨大な体験と内省に基づく卓越した示唆、そして、それを紡ぎ出す力。

昨今、経営の世界でも、リーダーがストーリーを語る重要性が増しています。これは、逃げずに磨いていかなければならない力なんだろうなあ。


あわせて読んだ、『ゲーテ詩集』も心に染み入る一冊でした。


最後に、本書にはありませんでしたが、ゲーテの言葉の中で、下ほど、短くも、含蓄が深いものはありません。

ただ溌剌とした活動によってのみ、不愉快なことは克服される。

倦まず弛まず、これからも歩み続けよう。


【本の抜粋】
考える人間の最も美しい幸福は、究め得るものを究めてしまい、究め得ないものを静かに崇めることである。

なんじが終わりえないことが、なんじを偉大にする。

義務の重荷からわれわれを解放することのできるのは、良心的な実行だけである。

気分がどうのこうと言って、なんになりますか。
ぐずぐずしている人間に気分なんかわきゃしません。
・・・
きょうできないようなら、あすもだめです。
一日だって、むだに過ごしてはいけません。

昨日が曇りなく公明であったら
今日は力づよく自由に働ける。
明日にも希望がもてる。
明日も同様に幸福であれと。

個人は何ものかに達するためには、自己を諦めなければならないということを、だれも理解しない。

生活をもてあそぶものは、
決して正しいものになれない。
自分に命令しないものは、
いつになっても、
しもべにとどまる。

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