(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
トヨタ研究の世界的ベストセラー『ザ・トヨタウェイ』。
本書は、その筆者ジェフリー・K・ライカーさんにより、テーマを絞り、更に深掘りしたトヨタ研究シリーズの第1巻となります。
(元々は計4部を予定したものの、最終的には計3部に)
冒頭に述べられているように、アメリカで先行して進んでいた経営・管理理論を、『トヨタ生産方針』の始祖である大野耐一を中心に、トヨタ独自のシステムを作り上げていったことが、本書では描かれています。
兎にも角にも、人である。
昨今は「人的資本」という言葉を見聞きします。
しかし、当時は(いや現代においても)、人はあくまでコストであり、機械を動かす存在として扱われていました。
トヨタではその時代から、人こそが最大の競争要因であり、そのために、いくつも仕組みを張り巡らせていることが述べられています。
まず特徴的なのは、(上司個人に依存せず)組織全体で取り組むことを大前提としていることです。
それにより、再現性があり、かつ、拡張性のある人材育成が実現できると。
また特徴的なのは、教え方にも徹底さが際立っていること。
いかに生産的に育てるか。そのために、業務の細分化、そして、分類(重要度別・頻度別)の徹底には、目を見張るものがあります。
(そして、教える人を育てるのも、車を作るのと同等以上に、仕組みが構築されていることに驚きを覚えます)
イノベーションにおいても、新しい”種子”、そして、それを育て、花開かせるための”土壌”が重要であることは、歴史が明らかにしています。
人材においても、種、土壌、そして、耕し、育てることが不可欠だと。
近道は無く。倦まず弛まず努力を積み重ねるしかないこと。それの度合いを体感できる良書です。第2部『企業文化』、第3部『問題解決』も頭の中へ刻んでいきたい。
P.S.
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