(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
「危機意識」の重要性と扱う技術が書かれた本としては最高峰の一冊。
チェンジマネジメントの世界的大家、ジョン・P・コッター。
彼を有名にした『企業変革力』、続く『ジョン・コッターの企業変革ノート』、『カモメになったペンギン』は、どれも素晴らしい内容でした。
特に、コッターさんを有名にした”8段階の変革プロセス”は、その実用性が、数多あるビジネスフレームワークの中でも傑出しています。
本作『企業変革の核心』は、上記の8段階の中でも、第1段階「1. 危機意識を高める」に焦点を絞り、多くの成功・失敗事例から、そのエッセンスを導いていきます。
本書の核となる内容は、下記となります。
上記のように、綺麗事抜きの内容が素晴らしいかったです。豊富な事例はもちろん、組織に変革を始めるための戦略・戦術が事細かに書かれています。
変革においては、闘い・修羅場は避けては通れません。
著者は、変革においてネックになることは、合理的な理由ではなく、感情的な理由であることから目を逸らしていません。そのため、具体的な戦術は、人間心理・組織政治を絡めた、ダークサイド・スキルまで、しっかりと書かれていることが、コッターさんの魅力です。
リーダーが危機感を持つ重要性は、ファーストリテイリングの柳井正さんの『経営者になるためのノート』でも強調されていました。
両者の著書を読んで分かったことは、危機意識を持つことは、突然の大きな問題・困難を防ぐこと以上に、常に進化を求め、競争から振り落とされないためであることです。
現状への満足・油断は、安定を求め、変化を抑制。その結果、大きな成長が無くなる。競争の無い、進化の無い世界であれば、それでも良いのかもしれません。しかし、全世界での苛烈な競争下となった現代で生き残るには、尚更、危機感を持って、変化・進化し続ける必要があると。
前週のアーネスト・シャクルトンによるエンデュアランス号漂流の物語では、リーダーが常に"希望"を生む重要性が描かれていました。
今週は、一転し、リーダーは常に危機感を生む重要性が描かれています。
つまり、リーダーは、複数の人格を高次のレベルで持つ必要があると。
統合された人格を持つことか…あるべき姿・そこに至る過程ともに、定義しにくいことこの上なく笑。けれども、目を逸らさず、取り組むしかない。
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