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自発性の先にあるコミュニティ(vol.2)
(流水)麻和実さん、前回までは、これからの組織・コミュニティに必要になってくるのは「自発性」というお話でした。その自発性を引き出す過程で、「失って気づく」という経験も必要ということだったのですが。
破壊するということは、なくならないものなのでしょうか?
破壊の必要な役目
(麻和実さん)そうですね。破壊が悪いわけではありません。
自発行為からできたコミュニティ・最適化された集団のなかでも、破壊する役目をもつひとが現れるんですね。
分かりやすく言うと、
自給自足的に食べることにも困らず、電磁波の影響もなく、のどかな田舎。
そんな田舎を若者は飛び出したくなりますよね。
高級レストランのディナーよりも、取れたての野菜のほうが美味しいかもしれないですが、田舎の大自然のなかで育つとそれが嫌になる時期があります。
人間の発達として、親を否定するというのも自己形成のためには必要な過程なので、親が大事にしてきたものから、逃げ出すということもあります。
最適化のなかでコミュニティが形成されても、そういう破壊も起きると考えています。
たしかに、そうですね。傍から見ると、とても恵まれた環境だなと思う場所でも、本人からするとつまらなくて、逃げ出したいということもありますよね。田舎とかは、特に若いころは、何もなくてつまらないと思っていました。笑
今は、何もないと思っていた場所がどれだけ豊かだったか気づかされますが。。
そういった経験も、世代ごとに繰り返すイメージがあるのですが、どこまで繰り返すのでしょうか?
そうですね。
「失って気づく」という過程に、付き合っていくという覚悟は必要だなと思っています。繰り返して、いくところまでいったらすごいなと思います。
そういうコミュニティをつくっている側ではありたいなと思いますよね。
こういう学びをすれば完成。というものではないですし。怒られて、失って気づくというサイクルを繰り返すのではないでしょうか。
ある程度、摩擦が起きるのは、いたしかたないことと考えています。
そういうお話を聞くと、ある程度、出来上がっていて、ルールや規則などが明確なコミュニティの方が、運営するのは楽なのではないかと思ってしまいますね。
システム化されているメリット
その気持ちはわかります。
システムの上にいると、とてもパワフルなんですよね。
例えば、インフラ設備などもゼロからつくろうとは思わないですよね。
電力会社で社長が交代するたびに、電線をゼロからひくこと!ってなったときにやるひとは、いるか疑問です。
システムが整っていれば、すべてを引き継いでトップが交代することができるんです。
逆に言うと、すべてがシステム化されていないので、支配されないという見方もできます。
例えば、日本でも各自治体が独自に行っている政策がたくさんあります。それぞれでやっているので、国がすべてを統合することが難しいんですね。
全体を完璧に知ることもないが、支配しづらい、統一・コントロールが難しいという側面もあります。
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そう思うと、システムのうえにあるメリットと、システムのうえにないメリットから選ぶ必要がありそうですね。
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