占い師の仕事がAIに奪われない理由【龍青三の占いエッセイ】
占術の面白さは、占う人によって答えが異なることにあります。同じ占い方法を使っても、占い師の個性や経験が結果に反映されるのです。これがコンピュータ占いとは異なる人間味を持つ所以です。
もし占いが純粋なロジックに基づいているのなら、なぜ100％的中する占いソフトが存在しないのでしょうか？囲碁や将棋、チェスでは、人間と互角に戦うAIが存在します。こうした高度なテクノロジーがあるのに、占いソフトが完全には機能しないのは不思議に思えますよね。
しかし、ここにこそ占いの本質があるのです。占いにはロジックを超えた「何か」が存在します。
悟りの道は、文字・言語によっては伝えられるものではないという不立文字のように、言葉では説明しきれない感覚や直感が含まれています。
これをソフトウェアにプログラムすることはできません。つまり、占いの最終判断は人間にしかできないのです。
占い師はプログラムされたロボットではありません。それぞれの占い師が持つ独自の視点や解釈が、占い結果に違いを生むのです。この多様性こそが、占いの魅力であり楽しさでもあります。
現代に生まれ変わった金子みすゞならこう言うでしょう。
「みんなナニゲにちがくて みんなマジよくね？」。
そう、占いの多様な解釈を楽しみましょう。
それぞれの占い師が紡ぎ出す物語が、私たちの人生に彩りを与えてくれるのです。
[占術理論の限界：2007年06月16日／リライトバージョン]
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