見出し画像

4月4日 無

バスの出発時間が朝早かったので、僕だけチェックアウトを待たず帰ることになった訳だが、しかし大阪も広い。これから少なくとも数年をこの地で過ごすであろう弟が心底うらやましい。京都へもたったの400円。瀬戸内海も近いし、飲み屋は多い。
ただ、この3日間思ったわけだが、あれだけ広いと帰って動くのが面倒になりそうだ。その点金沢は凝縮された街である気がする。金沢の魅力については後日書くとしよう。
愛用のボールペンを紛失してしまったが、満足の2日間だった。
新型コロナウイルスが感染拡大して以来、金沢と実家の長野を除いてどこも行けていなかったために、すっかり僕の腰は重くなっていたが今回の関西旅を通して幾分か軽くなった気がする。フットワークというやつだ。

ありがとう京都に大阪。また行きます。
最後、喫茶店での愛くるしい日常を記して終わる。
今目絵の前に大学生が座っている、(おそらくカップルだろう)「プリだとわからないから」「今度このカフェ行きたい」とおたがいのスマートフォンを見せあいながら談笑をしている。横には40代前半であろう女性。丁寧にかけられたカバーでタイトルが隠れてしまっているが、難しい顔をしながら本を読んでいる。店主は黙々と洗い物をする。僕は置物のようにちょこんと座っていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?