三文小説『きなこ』
自殺をするために向かった森に捨てられていた猫がいたので、自殺を思いとどまって猫を連れて帰って飼うことにした。
それから12年、きなこと名付けた猫と共に幸せに暮らしてきたが、ついにきなこは天寿を全うし、私はまたひとりぼっちになってしまった。
きなこがいなくなったら私はきっと自殺をやり直すのだろうと思っていたが、案外そんなことはなく、私はきなこを失った悲しみとともに元気に生きている。
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