うえぽん

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うえぽん

毎日note更新中。舞台俳優、お笑い芸人です。ここではちょっと不思議なお話や妄想やエッセイや、不器用な恋バナのようなものを書いております。フォローいただけると喜びます。

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  • 不器用な男女の恋の物語

    僕のnoteより、恋の話セレクションです

  • 探偵神宮寺マキヒコ

    探偵小説パロディシリーズです

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自己紹介数え歌

そう言えばちゃんと自己紹介をしていなかったなと思ったので、今更ですがゼロから自分のことを書いてみようと思います。 一応、本業はお笑い芸人をやっておりまして、都内のお笑いライブや、あとはたまにお芝居なんかにも出演したりしております。 恥ずかしながら芸人だけでは全然食っていけてないので、二足のわらじで色々と副業もやりつつ活動しています。 なかなかお笑いライブにも出づらい状況になってきた中、何かやれたらと思って始めたのがこのnoteで、三日坊主になるかなとも思っておりましたが

    • 800円の幸福

      大学の時、800円を使って幸福になりなさい、という授業があった。確か大学2年の時、社会経済学というなんだかふんわりした定義の一般教養の授業の一コマだった。800円を使って幸福になってレポートを書き、グループディスカッションをするという授業。最初は何だそれと思ったが、みんなそれぞれ使い途が違って興味深い授業だった。 まず多かったのは飲食物に使った人だ。800円分コンビニスイーツをたくさん買う。ひとつ800円のちょっといいプリンを買う。銀座の料亭の800円ランチ弁当。居酒屋のハ

      • The THING

        江ノ島にある某水族館で新種かもしれないメンダコの一種が展示されているというニュースを見たのは9月の半ば頃だった。ピンポン球くらいの大きさだというそれはこれまでに見つかっているメンダコの幼体か、或いは小型で成体となる新種のメンダコかもしれないと一部のメンダコ好き、深海生物好きの界隈で話題になった。それが終わりの始まりだとも知らずに。 結論から言うと、『それ』はおそらく地球外生命体だった。最初はピンポン球程の大きさだったそれはみるみる大きくなり、水槽を割って外に飛び出すと、まず

        • 味変する獏

          私は獏だ。人の見る悪い夢を食べて生きている。長らくそうしてきたが、最近は悪夢の味にも少し飽きてきて、調味料を足したりひと手間加えて食べるようになった。 最初に試したのはシンプルな塩コショウだった。塩コショウをひと振りするだけで、悪夢のエグ味が和らいで随分と食べやすくなった。醤油、ソース、ケチャップ、マヨネーズ……一般的な調味料は一通り試した。わさびや生姜、ミョウガやネギなどの薬味を添えるのも悪くなかった。サンチュで巻いて韓国風焼肉のタレで食べたり、アボカドソースをディップし

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        記事

          ことわざ格言体験会

          「秋の日は釣瓶落とし」と言う。釣瓶というのは井戸の水を汲み上げる際に使う桶などの容器、転じてそれを引き上げる滑車などの機構そのもののことを言う。とは言え現代の日本において、釣瓶を使ったことがある人の方が少ないだろう。子供たちに言葉の由来となった物を知ってもらおうと、小中学生を主な対象として、言葉としては知っているけれど実際に使ったことがない、釣瓶などの体験会が催された。 練馬区の会場には、多くの小中学生が集まった。皆は釣瓶を落として井戸の水を汲み上げたり、青菜に塩をふりかけ

          ことわざ格言体験会

          おもひでボロボロ

          体調はほぼ良くなったけど喉だけちょっとイガイガしていたので、薬局でヴィックスのど飴を買った。ひとつ舐めながらふと、10年以上前に付き合っていた子が、喉が弱いと言ってヴィックスを常備していたのを思い出した。長く生きていると、石を投げれば誰かの思い出に当たるようになるものだ。 ヴィックスの彼女はその中でも比較的思い出す方の人だ。彼女とはよく魚民に行っていたなぁと、魚民の前を通るたびに思い出す。魚民ではたこのカルパッチョが好きでよく頼んでいたなと思い出す。海老名だとか藤沢だとか、

          おもひでボロボロ

          慙愧の念

          僕は昔、誤って人を殺してしまったことがある。いや、正確には本当に僕のせいだったのかは分からない。だけど僕は今でも慙愧の念に囚われ続けている。 あれは高校2年の時だった。あの日僕は近くの友達の家に遊びに行こうと歩いていた。歩いても10分かかるかかからないかくらいのご近所さんだった。道半ばに差し掛かった頃だ。僕は催して、大きなおならを1つぶちかましてしまった。前の晩に焼肉をたらふく食べた男子高校生の、とびきり臭い、とびきり大きなおならだった。僕は気付いていなかったのだ。すぐ後ろ

          油断無用!療養記

          そんなわけでようやく熱も下がって体調も良くなる兆しが見えてきましたが、インフルエンザのB型を食らっておりました。 お医者さんには5日くらいは安静にしてくださいねと言われたものの、まあ2日くらい熱出てあとは家でぐうたらしてりゃいいだけでしょと高を括っていたら、本当にまるまる4日ほぼ動けずにしっかり寝込む羽目になりました。インフル侮るなかれですね。 インフルなんて普通もうちょっと冬場になるやつでしょとは思いつつ、仕事でホコリっぽいところにいたせいかなとか、疲れも溜まっていたの

          油断無用!療養記

          違う名前の物語

          大好きだったプロレスラーのヘラクレス猪本とギガンテス馬渡のメモリアルDVDBOXが発売されるということで、朝から近所のTATSUYAに買いに行った。昭和のプロレス界、新帝国プロレスと全JAPANプロレスを背負っていたエースのDVDBOX、さぞ人気に違いないと思ったが、なんと最寄りのTATSUYAには入荷がないとのことだった。なんということだ。やはりちゃんと予約しておくべきだった。私は仕方なく他の店を探して回ることにした。 次に向かったのは少し離れたGAOだった。TATSUY

          違う名前の物語

          37度のとろけそうな日

          続く体調不良にうなされている。いっそこのまま熱にうなされたまま心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくればあやしうことものぐるおしけれの徒然マインドを前面に押し出してやることにしてみよう。さいたまスーパーアリーナ聞こえるかーい。再三再四のアクティビティは虎に翼の例えもあるが、サヨナラだけが人生か。腰履きのサンダルを東京ドームに変えてトーテムポールの導きに従って月の神殿を目指そう。あぁこうして文字を垂れ流す自慰行為。せめて妥協して7時以降に。法律スレスレの自信教育。好

          37度のとろけそうな日

          物語の始まる場所

          (森や海から始まる話はよく書く。詩を書いたりしていた思春期の頃から、自然をモチーフにしたオーガニックな(?)作品は自分の持ち味のひとつだった。今日はひとつ普段使わないような自然な場所から書き始めてみようと考えた。谷?いや、体調を崩している時にそんな場所から書き始めるときっとネガティブなものになってしまう。そう考えて次に浮かんだのは『星』だった。星?森や海とは全然違うだろ。だが面白いと思った。知らない星に主人公が降り立った所から物語を始めてみることにしよう) 長い長い旅を経て

          物語の始まる場所

          病院に行く前に

          また体調を崩してしまってベッドで縮こまっている。前回風邪を引いて寝込んだのが7月。前回はお腹からくる風邪だったが、今回は喉をやられている。成人してからは元気だけが取り柄のような生き方をしてきたものだが、なかなかそうも言ってられない年齢になってきたのかもしれない。予約した病院の時間になるまで、いつも通り文章を書くなどしてみよう。 健全な精神は健全な肉体に宿るだとか、元気があれば何でも出来るだとか言うものだが、これは逆もまた真なりだなと思う。肉体が不健全なのに健全な精神状態でい

          病院に行く前に

          遅すぎた覚醒者

          雨粒がゆっくり止まって見えたのが、私がこの能力に目覚めた瞬間だった。意識を集中すると周りがゆっくりに見えるほどの動体視力を得ることが出来る。どうしてこんな能力を得られたのかは分からない。数日前に風邪をこじらせて3日も寝込んだのが原因かもしれない。 スポーツや格闘技の分野で、めちゃくちゃ強みを発揮出来そうな能力だ。しかし能力に目覚めた時に私は既に40歳だった。ずば抜けた動体視力があってボールやパンチが止まって見えたとしても、身体能力まで上がるわけではない。私は昔から運動音痴だ

          遅すぎた覚醒者

          秋はなんでもこい

          朝外に出た時の空気が明らかに変わったなと思った。秋の空気。季節は恋のように唐突に終わり、新しい季節は恋のように突然やってくる。 今年の夏は灼けるように暑かった。暑くて苦しくてつらくて、でも心は浮ついてウキウキと出かけたくなる、それはまるで恋のようだった。僕は秋が好きだ。秋は恋人と過ごす時間のように穏やかで過ごしやすくて、秋は終わりかけの恋のようにアンニュイで物悲しく、時々台風がやってきて恋のように世界をかき回してゆく。僕は秋が好きだ。まるで恋人と会う日のように秋を待ち遠しく

          秋はなんでもこい

          我が青春の日々

          ええ、あの頃の私にとって、マッチングアプリは全てでした。まあ当時はマッチングアプリだなんて洒落た呼び方じゃなくて、「出会い系」でしたけどね。あぁ、そう言われるとまだアプリじゃなくてサイトでしたね。まだスマートフォンもなくて、自宅のパソコンと、あとはガラケーでログインしてメッセージのやり取りをしていたものです。 きっかけはYahoo知恵袋だったんですよ。高校時代、私は進路に悩んでいましてね、家にあったパソコンで知恵袋に質問を投稿したんです。当時は質問を投げるにはYahooメー

          我が青春の日々

          25倍の帽子

          先日ダイソーで200円のキャップを買った。安いからつばが取れるとか、雨に濡れると溶けるとか、卑猥なマークが描かれていて恥ずかしいとかそんなことはない。ごく普通に帽子としての機能は充分に兼ね備えたキャップだ。なのにどうして、我々は5000円もするようなキャップを買うのだろう。 もちろん5000円のキャップには5000円なりの良さがある。通気性に優れているだとか、いい生地を使っていて丈夫だとか、デザインがかっこいとか、縫製がしっかりしているとか、まあそんな所だろう。200円のキ

          25倍の帽子