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ワクチン接種完了まで60年?いや、新しい社会のカタチの始まりだ。

今日現在、日本のワクチン接種率は1%未満である。
集団免疫を獲得するには、国民の6割以上のワクチン接種が必要と言われている。
このペースでいくと、後60年?
いや、そんなことはないだろう。必ずペースアップするはずだ。
しかし、変異株も出てきた。
おそらく、後数年はコロナ禍の中で生きていくしかない。

そんな中、この本を読んだ。
『コロナショックと昭和おじさん社会 著者:河合薫』

今、コロナ禍で起きているすべての問題は、コロナ前の社会に内在していた、と著者はいう。
そもそも日本社会のしくみは、1970年代高度経済成長期の「社会のカタチ」を前提に作られた。
「長期雇用の正社員」「夫婦と子供二人」「ピラミッド型の人口構造」といった昭和期のカタチをモデルにしている。

そして、今はどうなっているのか。
以下はデータが語るコロナ禍の実態だ。

失業者のうち「失業給付を受けていない人」の割合は? 77%
非正規雇用者の雇用保険加入率は? 67.7%
緊急事態宣言後の正社員のテレワーク実施率は? 27.9%
子どものいる女性の就業率52%のうち正社員は? 8%
子どもを持つ女性が働く目的で圧倒的多い理由は? 家計のため
休校になりオンライン授業が導入されたが、公立学校の実施率は? 5%

いつだって社会の急激な変化で、窮地に追い込まれるのは社会的な弱者だ。
本書では、さまざまな日本社会の問題点に切り込んでいく。

この先も資本主義社会が続き、今後はますます生産性の向上が重視され、「人が働く場」は限りなく減っていくことが予想される。

これから、日本社会はどうなっていくのだろうか。
著者は最後に、
新しい社会のカタチをつくる「他人力」を提唱する。
変化する社会に備えよう。

【今週の読了】
■成功する男は女を守る/里中李生 総合法令出版 2020
■古賀史健がまとめた糸井重里のこと/糸井重里・古賀史健 ほぼ日 2018
■人類が生み出した全知全能の存在は神になりうるか?/島田裕巳
 ビズネス教育出版社 2021
■自分でできる子に育つ ほめ方叱り方/島村華子 ディスカバー21 2020
■人生後半の幸福論/齊藤孝 光文社 2018
■貧乏はお金持ち/橘玲 講談社 2013
■コロナショックと昭和のおじさん社会/河合薫 日経BP 2020


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