ryugakuhks24

大学卒業から10年が経過したタイミングで、仕事を辞め、円安が進む中、自費でハーバードケネディスクールへ進学。留学を決めたきっかけ、準備、学校の振り返り、その後の就活について備忘録を残していきます。

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大学卒業から10年が経過したタイミングで、仕事を辞め、円安が進む中、自費でハーバードケネディスクールへ進学。留学を決めたきっかけ、準備、学校の振り返り、その後の就活について備忘録を残していきます。

最近の記事

アメリカでの生活

アメリカ(ボストン)で暮らし始めて1年以上が経過した。なので、よく聞かれる「アメリカってどう?」に答えてみる。 改善のしようがない複雑なヘルスケアシステム。 ハーバード大学の指定する学生保険は年間6,000ドル(2023年5月の135円レートで約81万円)。他の保険に申し込む場合は、保険内容を比較し、ハーバードの指定保険よりも優れていることを示すレポートの提出が求められる。そのため、アメリカの保険事情に不慣れで、入学に向けたさまざまな準備が必要な外国人学生は、指定された学

    • 留学生のアメリカ就活事情(後半)

      「Serendipity(偶然の産物)」は、私の人生を良く表現する言葉だと思っている。7か月間の苦しみと貧困の末に(失敗に終わったが、輸血で稼ごうとしていた)、最後の頼みの綱が切れ、帰国を本気で考えていたところ、あるイベントで知り合った方からオファーをいただいた。この出会いがなかったら、仕事は見つからなかったと確信している。今までの人との出会いに本当に感謝している 後半の就活事情は以下のとおりである。 7月末時点で応募件数は269件。オファーはゼロ インタビューしたアメ

      • 留学生のアメリカ就活事情(前半)

        当初の想定では、1月に就活を始めれば、3月末には仕事が決まるかなと思っていた。現実は甘くなく、5月中旬時点でアプライした数は凡そ90件、インタビューまでたどり着いたのは2件、その他は、お断り/音沙汰なしである。OPTの開始日が7月1日なので、9月末までに仕事が見つからなければアメリカを出国しなければならない。残り数か月間、資金が底をつくか、メンタルは大丈夫か、仕事が見つかる可能性はそもそもあるのか、人生における優先順位は、など、日々見極める必要あり 2024年、アメリカのジ

        • 卒業後のアメリカ就労ビザについて

          私はF-1学生ビザで渡米し、かつ、STEM教育(Science, Technology, Engineering, and Math)対象のプログラムを卒業するので、Optional Practical Training (OPT)で1年、かつSTEMで2年延長することで合計3年間アメリカで勤務が可能。なお、卒業後にアメリカで勤務するためには、主に以下のビザオプションがある 【OPT】学生ビザの一種で、卒業後1年間アメリカで勤務することが可能 「学生ビザ」、かつ、「トレー

          ハーバードの授業

          もちろん受講するクラスによって千差万別だが、私が受講したノンテクニカルな授業に関しては、「レベルが高くてついていけない」なんてことは一切なかった。入学する前は、「Failしたらどうしよう」と本気で心配していたけれど、まじめに授業を受け、まじめにアサイメントを提出すれば、その心配は一切ないと断言できる 一日の流れ スケジュールによって多少の前後はあるが、7時頃起床し、18時くらいまではジム・授業・アサイメントをやるのみ。夕飯後も23時頃までアサイメント、もしくは次の日の準備

          ハーバードの授業

          始まりの苦しみ

          一日中座りっぱなしで、冬眠していた脳みそをフル回転させ、授業を受け、宿題をするという10年ぶりの作業。今まで会うことのなかったタイプの人たちとの交流。掃除をできない人とのルームシェア。新しいことの山が短期間に降りかかってきて、精神的に大きくダメージを受けた始まりだった サマープログラム 朝9時から夕方の6時まで座りっぱなしという環境に耐えられるのかという不安。サマープログラムの授業は経済、統計、ポリシー分析、あとは差別等に関するセミナーやクラス。新しい学びが多く、ついてい

          始まりの苦しみ

          現地の家探し

          ボストンの家賃相場はアメリカでもトップ5位に入るほどで、小さなスタジオルーム(1R/1K)で月USD2700が平均。ハーバード生が集中するケンブリッジはボストンの中でも非常に高いエリアである。入学を決めた当初の予定では、フラットシェアなどしてUSD1600以内に収めるつもりだったのだが、オンキャンパスの予算オーバーなスタジオルームに住むことになった。QoLは上がったが、金銭的には大きな痛手となった 【寮】コストを抑えられるのはハーバード内の寮だが、Redditなどで調べると

          現地の家探し

          渡航準備

          学校に提出する健康診断証明書や残高証明、ビザ発行、銀行口座の諸々、海外転出届、企業型年金の移管、引っ越し準備…やることがとりあえず多いのでTo-doリストを作ることを強く勧める 健康診断証明書 海外留学に伴い、特定の診断証明書、およびワクチン接種が必要 合計10万円ほどの費用 ワクチンを打ちなおす場合、B型肝炎などは数か月空けて二本目を打ったりするので、早めの受診を。初回は一日に4本打った 残高証明書 F-1ビザを取得するためにハーバードに残高証明書を出さなくては

          行くべきか、行かぬべきか

          正直受かるとは思っていなかったので、オファーをもらってから、行くべきか否か非常に悩まされた 【金】1年間の学費がUSD73,000、生活費USD30,000合わせてUSD103,000、当時のレート130円で1400万円近くの出費。失う給料も含めると凡そ3000万円のロストオポチュニティ―(アメリカのインフレと円安の進行で、実際には大幅に予算オーバーとなる) 【勉学】最後に勉強してから10年も経ち、英語も100%ではないのに、トップクラスの学校でやっていけるのかという不安

          行くべきか、行かぬべきか

          きっかけと受験

          いつかMBAを欧州圏で、とは思っていたけれど、アメリカに行くことは考えたことがなかったし、ハーバード・ケネディ・スクール(以下HKS)、公共経営修士(以下MPA)なんて聞いたこともなかった。HKSに進学したのは、しかるべきタイミングで話が降ってきたこと、貯金があること、養う人もいないこと、と色々な組み合わせでの縁だったと思う 当時一緒に働いていた上司が異動することに その尊敬する上司からマネジメントを学ぶことが仕事における第一のモチベーションだったので、転職するか、MBA

          きっかけと受験

          アメリカへ留学する社会人へ

          ハーバードケネディスクールを2024年に卒業予定のryugakuhks24です。去年、アメリカへ留学するにあたり、情報収集に非常に苦戦したので、誰かのお力になればと備忘録を残していきます。 簡単な自己紹介を。日本の大学を卒業後、10年間ほど国内および外資の企業で勤務。その後、あるきっかけからハーバード大学院を受験することを決意。合格通知を受け取ってからは、行くかどうか悩み、最終的に進学を決断。進学決定後は、ToDoリストの旋風に巻き込まれ、仕事を退職し、友人たちとの別れを惜

          アメリカへ留学する社会人へ