飲食未経験者必見!飲食業界やるならこれは気にしろ!
これを気をつけておけば脱初心者!!
新規事業を起こそうと考えている人の中で、移動販売業界への参入を候補にあげている方は山ほどいると思います。
手軽に開業できるイメージが強い移動販売ですが、基本は飲食業であるため初参入だと前職と勝手が違い、色々と戸惑うこともあると思います。
この記事内では移動販売系の管理職として12年働いてきた経験から、大切だと思うエッセンスを抽出し初参入の方への知識として役に立つと感じるものを中心に綴っていこうと思います。
特に、脱サラで飲食初参入というは必見ですよ!
移動販売を問わず、飲食業界で意識するべき大事なことは大きく分けて3つあります。
・原価
原価とは、言わずもがな商品を作る上で必要になる値段。
作られた商品を売りまくる、営業一本でやられていた方は結構見落としてしまうポイントだったりします。
というのも、売ることに特化した方は原価がいくらということよりも、いくら売ればどれだけの数字が上がるかにコミットしている場合が多く、実際にその商品がどれだけのコストをかけて作られているか認知していない場合があるからです。
まずはここでの注意点です‼︎
原価とは、商品を作り上げるためにかかった費用全てが盛り込まれます。
なので、食材費だけとは限りません。
移動販売等のケータリング系の仕事未経験の方の意識から抜けがちになっている費用に、梱包材の費用があります。
梱包材の料金一つ一つは20円や30円下手したら5円や10円といった大した額ではないものがほとんどです。
この大した額でないというところが落とし穴になります。
まず、移動販売の場合使う器は基本的にすぐに捨てられる素材のものを使います。
普通の飲食店と違い、お皿のように洗って何回も使い回す事ができません。
使い捨てが原則となります。
さらにいうと、一食高くても1000円程度が相場となっているため、1日に10万の売り上げ目標とした場合、最低でも100食は販売しなければならなくなります。
そうなると、例えば一個20円の梱包材を使った場合、
100×20=2000
となります。
これを二十日間続けた場合40000円の出費になります。
梱包材だけでも40000円です。
これ以外に当然食材にかかった費用が乗ってきます。
原価は主に売値の30%以下が望ましいと言われており、
たかが20円とはいえ、1000円での販売でも2%原価にかかります。
残り28%、つまり一食280円で納めなればならなくなります。
この原価計算を誤ると、初動からかなりの痛手を受ける可能性が高くなるので注意が必要になります。
梱包材は、単価の高い安いに関わらず、大量に必要となるため、
散り積もで莫大な金額になっている…
といったことも大いにあり得ます。
提供する商材を決めた場合、必ず何に包むのか、その際にかかる費用はいくらなのかも計算に入れましょう。
でないと一品あたりの利益率が大きく変わってきます。
一つ二十円ならいいか!と軽い気持ちで決めず、上記の簡易計算を参考に適正かどうかをお店のコンセプトを元に決めていく事が重要でしょう。
ポイントとしては、どうしても商品提供時の演出上必要と言うことでなければなるべくリーズナブルなものを選ぶのがオススメです!
自身のお店のブランディングの関係上どうしてもおしゃれな容器を使いたい!と言うことであれば否定はしません。
その分の価値をお客様に還元して相応の値段で販売すればいいだけの事です。
見た目や味など体験価値を高め、お客様に還元できるのであれば販売単価を高くしても満足度は得られるはずです。
その辺も含め、ちゃんとした商品提供方法や演出を考え、梱包材を含めた販売単価を決めるようにしてみてください。
原価といっても様々な要因が含まれると言うことを意識しましょう。
・値付け
商売をしていく以上は利益を上げなければいけません。
そこで大事になってくるのが商品を販売した時に発生する利益を考慮した
値付けです。
これには当然、先ほどの原価が関わってきます。
利益を生み出すための商品の単価をどうするのか・・・。
しっかり考えなければなりません。
かかった原価を元に値付けを行うのですが、値付けは単純ではありません。
ただ、飲食物を販売するだけでは今の日本では商売としてやっていけない可能性が高くなるからです。
単純に高くすればいいか!ということではなく、お客様にどういった価値を提供できるのかをしっかり把握しておかなければなりません。
その際、同業他社がどの程度の値段で販売しているのかを見ておくことは必要でしょう。
しっかり分析を行い、自社の商品はどの程度の価値があるのかを再定義してみることで出鼻を挫かれることが少なくなります。
しっかりと分析ができたら、あとは行動あるのみです。
そこでさらに重要になるのが、
付加価値です。
移動販売においての商材はみなさん似たようなものになってくる傾向が高くなりがちです。
特に、唐揚げ、クレープ、焼き鳥、たこ焼き。
こういった屋台感の強い商材は非常に多く、販売方法も似ています。
なのでどこの店舗も価格帯が似てきます。
たこ焼きなら350円〜600円程度
クレープなら320円〜550円程度
このような価格帯が多いです。
付加価値の付け方は様々あり、原材料の質で差をつけたり、梱包材等の演出で差を付けたりと、お店によって様々な努力がなされています。
自身の商品を販売する上でどのような価値を上乗せするかしっかりと考えておきましょう。
販売時のパフォーマンスに力を入れた体験価値の向上も立派な付加価値と言えるでしょう。
付加価値についてはまた後日書いていこうと思います。
価格を決める際に参考となる原価は上述した通り、単価の30%以内に止めると言うのが業界の定説です。
ここに人件費や家賃等の固定費が加算されることになります。
そういったものを踏まえて販売単価を設定しましょう。
人件費にについても注意が必要です。
これにはご自身の労力も入っているという事を認識しておいてください。
スタートしたての頃は人を使えるだけの利益をあげられない可能性が高いので、人件費は無視でいい。
という判断をしてしまうと後々後悔することになりかねません。
一個の商品にどれだけの手間がかかっているのか?
どれだけの時間がかかっているのか?
しっかりと意識しておきましょう。
すっぽり抜けてしまう初参入の方も多いようですので。
高すぎてもいけないですが、安すぎてもモチベーションに関わってくるので安易に下げることはオススメしません。
人件費率は必ず設定する必要があります。
さらに、燃料費や出店時に置ける費用も重要です。
移動販売車を使うということは、車を走らせることになるので当然ガソリン代がかかります。
出店するイベントによっては電力を自前で用意しなければならないこともありますので、発電機等に使う燃料も必要になります。
電力等は自由に使ってもらって構わないと言う施設さんやイベントもあるので出店先によって変動が大きい費用でもありますが、施設から提供してもらう事を前提として考えて、かからないコストと判断していると苦しくなる可能性が高くなります。
基本かかるものだと思っておいて、
かからなかったらラッキーくらい
に捉えておいた方が無難です。
次に、移動販売で一番重いと思われる費用が、出店料です。
出店させて頂く施設や、イベントによって様々ですので一概にいくらとは言えませんが、おおよそ売り上げの15%〜25%、高いところですと35%以上と言うところも存在します。
100万円月間で販売すると、
安いところで15万、高いところでは35万の家賃がかかる形です。
出店料に関してはある程度経験しないと相場感が掴めないので要注意です。出店先を決める際には必ず担当者に確認をとりましょう。
販売実績がある方は主催者や施設管理者の方と家賃交渉を行うことも可能なはずなので営業することも重要です。
移動販売業はパーセンテージによって家賃が決まる場合が多いので、売り上げが低いうちは家賃も低いのですが、売り上げが高くなれば高くなるだけ家賃も高くなります。
上記のポイントをメリットと捉えるかデメリットと捉えるかは意見が分かれるところです。
移動販売の商材が若干高めに設定されている傾向にあるのは、こういった家賃の形態が原因である事を理解しておきましょう。
紹介した注意点を踏まえて商品単価を設定していく事をおすすめします。
・回転率
一番重要で、飲食未経験の方が一番抜け落ちるポイントがここです。
それが、
商品一つあたりの提供時間です。
もし移動販売業者が出店しているようなイベントがあれば実際に足を運んでチェックしてもらえるといいのですが、
イベント開催時行列ができているお店があったとします、その際、並んでいる原因をしっかりと分析してみてください。
列ができている理由が、
人気があって提供が間に合わず並んでいるのか、
提供のスピードが単純に遅くて並んでいるのか、
前者と後者では意味合いが全く違ってきます。
次に、並んでいないお店もチェックしてみてください。
単純に人気がないお店なのか、
回転が異常に早くお客様を次から次へと捌いているから並んでいないように見えるのか、
こちらも前者と後者では意味合いが全く違います。
並んでいてもお客様の回転が悪いお店と
一見並んでいないように見える回転が早いお店を比べると、
並んでいない回転がお店の方が売り上げが多いという結果になる事が多いです。
下手したら、人気すぎて提供が間に合わず並んでいるお店よりも売ってる可能性すらあります。
移動販売において商品の提供時間というのは何よりもまず意識する、非常に重要な項目です。
提供する商品の作業量をしっかりと把握してどれだけの時間でお客様に提供できるのかしっかりと把握しておきましょう。
経験上3分待たされるとお客様は帰ってしまう可能性が跳ね上がります。
一品1分以内に提供できる程度のスピード感がベストです。
2分待たせると、待ってくれる可能性は五分五分くらいでしょう。
移動販売はファストフードというイメージが強く、スピーディーな対応が求められます。
回転数を上げるためにも無駄な業務はどんどん省き、効率化を目指しましょう。
その中で、どれだけ高見えするか、味を落とさず提供できるか、演出効果は最大限発揮できているか、といった総合力をトライ&エラー、PDCAをガンガン回していき、改善点を潰していく事が強い移動販売業者を作り上げる最も早い方法と言えるでしょう。
まとめると、
・原価については梱包材等も含めて考えておく
・利益を出すための価格設定は人件費や場所代をしっかりと把握しておく
・回転率は早い方がいい
以上の事をしっかりと意識して商品開発や販売単価設定をしていきましょう。
このポイントを押さえられれば、場所と販売する商材のニーズにもよりますがよっぼど下手な事をしない限りは戦っていけると断言します。
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