【読書】羅生門(芥川龍之介)『なら、しゃあないよなぁ!』
※学校の教科書的な読みは、頭のいい人にお任せします。
これは、奴隷が盗人にクラスチェンジする話だ。
下人(奴隷)は、羅生門で老婆にこんなことを言われる。
3回も「仕方がない」が出てくる。
「しゃあないんじゃ」と連呼しているババアが浮かんできてちょっと笑える。
それを聞いた下人は、「じゃあ、俺もしゃあないよな!」ってババアの着物を剥ぎ取る。
笑い話か?これは。
同時に、ババアの言い訳で勇気をもらう。
どうやら「勇気」にも色々あるらしい。
勇気に善いも悪いもなかった。
この場合、勇気とは「言い訳」だろう。
下人はババアに勇気をもらい、盗人にクラスチェンジした。
* * *
簡単に読むこともできるけど、高校の教材になるくらい読みどころがつまっているようで。
時代背景、下人のニキビ、心情の変化、出てくる生き物・・・そういうことを知った上で読むとまた面白い。面白かった。
最後の『夜の底』『黒洞々たる夜』という言葉は、中二病的でカッコイイ。
どこかで使いたくなる。
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