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「はじめまして」と、2度と会えない。

「はじめまして!」

ある人と会って1度きりの言葉だと
思っていたけれど、
毎回『はじめまして』の気持ちになり、
都度自己紹介が始まる、
という経験をしたことがある。

そして、何にも終わりではないのに
「2度と会えないんじゃないか」と思い、
落ち込んで悲しい気分になる。

これは自分に限ったことではなく、
周りを見てもそういう事が起きることが
たまにあると思い、改めて周りを見て
どういうことなんだろうと最近考えていた。

朝起きた時に1日のモードが決まり、
「こういう自分でいこう」とする。
その時にマインドの大まかな枠組みができて、
それに沿うように1日を過ごすことになる。

相手をよく観察してみると、
終始整合性を保ったままある性格で
振る舞っているのがわかる。
例を出すと、大人な私や職場での態度、
友達への接し方..
どこが引き出されるかはその日の気分次第
のようである。

そうすると、自分は毎回微妙に違う人と
接している気持ちになる。
相手は、それを自覚した時に改めて
自己紹介が始まるらしい。
いつのどの自分も「私である」とする
主張のようにみえる。

自分は、慣れ親しんだ人だと
会って最初に相手の今日のモードがわかる。
それによって、
その日に起こるであろう相手のある程度の
精神状況な変化の憶測を立てたり、
前回のモードと比較して言動の矛盾を
予測したりできる。
もしかすると、自分もそう見られて
いるのかもしれない。

1日として同じ自分は存在することなく、
また相手もそのようだと感じられる。
毎回が過去の蓄積ありきのものであり、
毎回が一期一会。

そんなのを見ていると「2度と会えない」
という言葉は、案外正しいのかもしれない。

2021 3/27に書き留めたスケッチ的な文章に手を加えたものです。

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