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【まねりて】FIWA特別イベント:「NISAで踏み出そう長期積立投資、手に入れよう経済的自立」 ~長期積立投資と金融アドバイザー~



金融屋さんが語る、

金融経済教育、金融リテラシーとかが嫌いだ。

どこか、投資の洗脳教育の匂いがする。

だから、

まねりてらしー関連を、以前からシリーズで深堀していこうと考えていた。

たまたま、FIWA特別イベント、「NISAで踏み出そう長期積立投資 手に入れよう経済的自立」を見つけて、リモート参加し、いくつかの気づきを得られたので、『まねりてシリーズ』の投稿を今回開始することにした。


FIWA(フィーワ)について


今回のイベントは、積立王子(中野晴啓さん)関連のコラムでたまたま見つけた。

イベントの中で、

(悪い意味で)気になっていた、金融経済教育推進機構(J-FLEC)設立準備室長もご登壇されるということで、有料だがリモート参加することにした。

イベントを主催する『みんなのお金のアドバイザー協会』は、まったく知らなかった。というか金融系の様々な団体が多すぎる。税金対策組織じゃあないの??と怪しむこともしばしば。FIWAは、まじめな組織のようだ。乱立しすぎているので、グループ化すればいいのにと思う。

協会の英文名が、FIWA(Fiduciary and Independent Wealth Advisors)だ。

直接、間接を問わず完全に独立し、商品の販売にかかわらず、すべての投資対象から一切のバイアスもなく最適な提案をするアドバイザー集団。アドバイス料のみで生計を立てているプロフェショナル集団だそうだ。

あくまで私の持論だが、今後の金融アドバイザー像は、

FIWAが現在持つようなレベルの専門性はAIにすべて任せ、そのAIを活用できるプロとして、高い倫理観を持つ金融村出身外のアドバイザーが目指すべき理想の姿だと考えている。

ユーザーが求める中身にもよるが、FIWA認定アドバイザーが、AIに勝てるはずがない。また、今回の都知事選の論点でもある『政治屋の一掃』と同様に、金融分野で自身の生計を立てるのだから、どうやっても中立にはならないハズだ。


イベントのアジェンダは、以下のとおり。

日時 2024年6月30日13:30~17:30
第1部 
13時30分〜14時00分 
「投資ルネッサンス 2007@銀座」から 17年の振り返り」
さわかみ投信 澤上篤人、FIWA 岡本和久(録画動画)
第2部 14時05分〜15時15分
パネルディスカッション 「資産運用立国への歩みが始まった」
金融庁 今井利友、なかのアセットマネジメント 中野晴啓、FIWA 岡本和久、コーディネーター FIWA 岩城みずほ
第3部 15時25分〜16時30分
パネルディスカッション 「アドバイザーの重要性について」
⾦融庁 桑田尚、FDAlco 今井豊、FIWA 岩城みずほ、コーディネーター FIWA 岡本和久

https://fiwa.or.jp/2024/04/06/4438/

参加者は、リモート接続36人、全体では100人程度の参加者だった。イベントの後、懇親会も企画されていた。

金融庁が参加しており、活発な質疑があった。NISA制度等への金融庁からの直接的な回答は、初めて聞けたので、参考になった。

リモート参加は、1,000円(税別)。

有料コースなので、中身の詳細は割愛しつつ、印象に残った点のみを書く。

第1部「投資ルネッサンス 2007@銀座」から17年の振り返り」


澤上篤人さんと岡本和久さんの対談。あまり心に響かなかった。

2007年の個人投資家宣言も紹介されていて、
https://fiwa.or.jp/wp-content/uploads/2024/03/investlife_200702.pdf

熱い想いは伝わるものの、こちらもピンとこなかった。これは、おそらく私が金融業界の外にいるからだろう。

現在、2007年と似ているという発言があった。2007年といえば、初代iPhone発売の記念すべき年。日本は1年またされて、2世代目のiPhone3Gからだ。

個人的に2007年は、仕事がきつかったので、よく覚えている。仕事しかしていなかった。株式投資はしていたが、リーマンショックでの株価の暴落なんて、いちいち気にしている暇はなかった。

この対談の視聴を通じて、

あらためて長期投資のイメージを刷新できた。

投資を理解していたら、長期投資という概念、スローガンは不要だ。なぜなら、投資をやめる理由はないから、必然的に、期間は、長期というか生涯になる。

たとえるなら、

私は、一生、好きなカレーを食べつづけると思うので、私の辞書には、長期カレー飲食という文字はない。だから、同様に長期投資という概念の必要性を感じない。

長期投資というフレーズは、
やっぱり、金融業界のセールストークに聞こえる。

投資を理解していない状態の投資行動は、投資ではなく、ただの金融商品のお試し購入でしかない。

じゃあ、投資を勉強しましょう!
金融リテラシーが必要だとはならないと思う。

日本人の金融リテラシーが低いという宣伝は、若者は政治に絶望しているので投票に行かないというような、操作された情報に見える。

元々、投資対象を長期で保有するか、短期で売買するかは自由だ。

カレーをカレーパンにしようが、カレー焼きそばにしようが、長期保存可能なレトルトカレーにしようが、カレーはカレーだ。

投資は投資だし、
カレーはカレーだ。

投資行動をファンドの長期積立や長期保有に短絡させないで欲しい。


第2部パネルディスカッション 「資産運用立国への歩みが始まった」


金融庁が参加していたので、活発な質疑があった。

NISA・iDeCoの縦割り行政の改善、iDeCo・NISA・年金資産をトータル管理できる仕組みの要望、NISA資産の相続、ジュニアNISA復活、複数の証券会社でのNISA口座開設、金融所得課税強化などへの政府への不信感、海外勤務時のNISA口座解約など

これらは、情報としては知っていたものの、金融庁から直接聞く機会が、これまでなかったので、金融庁の立ち位置が理解できた。回答の中身は、言い訳が多かった。

なかでも、海外勤務する場合のNISA口座解約の制約は興味深かった。口座解約を5年間保留できるルールがあるものの、個々の証券会社で保留管理するシステムの導入が必要なので、ネット証券では、コスト面で、ほぼ対応できていないらしい。個々の証券会社での対応はやめて、せめて保留期間を10年ぐらいに延長するのが良い気がする。

結論、縦割り行政機関の改善では、遅すぎるので、iDeCo・NISA・年金資産をトータル管理できる仕組みなどは、自分で作ろうと考えた。


第3部パネルディスカッション 「アドバイザーの重要性について」


第3部は、J-FLECの現状を直接聞けて、興味深かった。多くの疑問を払拭できた。

J-FLECの事業内容は、

中立的な立場から金融経済教育を広く提供していくことを通じて、誰一人取り残すことなく、みなさん一人ひとり自らが描くファイナンシャル・ウェルビーイングの実現を支援するとともに、自立的で持続可能な生活を送ることのできる社会づくりに貢献していきます。

https://www.j-flec.go.jp/

を掲げる。本年8月からの本格稼働だが、既に、官民一体で、スタートしている。

少なくとも『誰一人取り残さない』と宣言して欲しくない。無限に税金が浪費される気がする。

機構への国からの補助金が1.5億円、民間の分担金(日銀からの補助金を含む)が16.1億円。

第一印象は、アドバイザー認定ビジネス、投資コンテンツビジネスに見えていた。

パネルディスカッションのコメントでは、国や、金融業界から資金提供を受けているものの、法にのっとり中立の立場を貫くとのことだった(現職都知事の答弁を連想する)。且つ、J-FLECは、現状の金融機関の運営を否定するものではなく、あくまで中立の立場で、家計や資産の見える化の支援をするらしい。

1点、踏み込んだ質疑があった。

保険を組込みたいと考えている顧客がいた場合、ほとんどの保険は、中身の情報公開がされていないので、結局は、保険会社へいくことになり、変なものを提案されるのでは?という質問だ。

これに対する明確な回答はなかった。


結論、J-FLECは、期待できそうにないなという感触を持った。

情報が溢れている時代、アドバイザーに頼る前に、感覚的には、60%程度は自分で解決できる。残り20%は、自らの専門性を応用し、残り20%をアドバイザーからの助言で処理するぐらいが、バランス的に良い気がする。

自らの専門性がなく、自力で情報を吸収できない、或いは、誤った無料情報に洗脳されてしまう危険がある層なら、J-FLECは有効だろう。

自分のケースで考えると、J-FLECのサービスが開始されたら、年金受給時期のコンサルを、ためしに受けてみようと考えた。

年金受給開始時期の判断は難しい。年金受給予定額、iDeCoの状況、収入、保有資産、健康状況や家族構成などで最適解が変化する。

J-FLECで対応できるかな?
もし、年金受給時期のコンサルができないなら、存在理由を問われると思う。

J-FLEC認定アドバイザーとの会話は、少しだけ楽しみだ。


まとめ


お金のアドバイザー

の本質って、なんだろう?

具体的なアドバイスの中身は、

・家計見直し
・ライフプランニング
・資産運用管理
・節税対策
・相続対策
・金融サギ対策 などなど

全部、AIに人間が勝てるハズがない。

電卓vs暗算のレベルだ。

イベントの質疑の中にAI活用の話題もあったが、

お金のことだけでなく、どのように暮らしていきたいかの相談も含まれるので、AIでは無理というような回答もあった。

たとえばライフプラン、

AIなら、

✔年齢
✔性別
✔身体情報(動画、音声)
✔学歴
✔職業、収入
✔家計情報
✔住環境
✔家族構成
✔健康状態
✔資産内訳
✔投資経験
✔保有スキル
✔保有資格
✔各種嗜好

の情報インプットに加えて、人生への熱い想いを、金融対応のセキュアなAIに語りかければ、20~30パターンのライフプランを数10秒程度で提案してくれるだろう。ライフプランは、提案プランからいくつか選択し、組み合わせて、深堀する流れになる。

この深堀は、金融屋さんの範疇ではなく、アートに近い領域に思える。

ひとりの金融アドバイザーが持つ、専門知識、経験など、AIとは勝負にならない。法改正の最新動向も含めて、多くの事例を元に、シミュレーションしつくしたライフプランの生成は、人間には無理。むしろ、AIの能力、そのアウトプットを最大限活用できる、つまり金融分野だけの専門家でない多能工的アドバイザーが、目指すべき姿ではないのか?

つまり、AI活用により金融専業アドバイザーが消滅し、いかに生きるかに伴走する総合ライフアドバイザー3.0が誕生する。

この仮説を、今後深堀していきたい。


さて、来週は、いよいよ愛と感謝の楽天証券25周年フェスが開催される。

残念ながら、私はDAY2のみ当選した。楽天さんは、25年間のユーザーに対しても、公平な抽選をされているようだ。

DAY2は、NISAがテーマだ。さらにNISAを深堀できる予感がする。

中野さん、奥野さん、伊井さん、そしてGAIAの中桐さん、MiRaIウェルス・パートナーズの進藤さん、楽天の山口さん等、はじめてナマでお会いできるのが楽しみだ。

さらに2024年7月7日(日)は、天下分け目の東京都知事選開票日だ。

今回の東京都知事選のプロセスは、非常に興味深い。都民ではないが、選択は1択だと思う。1択候補へのアンチコメントも非常に深くて興味深い。

この都知事選を活用した壮大な社会実験と都民の決断により、日本が前に1歩進むのは、既に明らかだ。

たから、日本株をシン都知事確定前に買い増しする‼️


【今日のひとこと】


あなたの運命が形作られるのは、あなたが決断する瞬間なのだ。

(米国の作家 アンソニー・ロビンズ)

資産が形成されるのは、投資(職業の選択も含む)を決断した瞬間であって、長期投資や金融リテラシーとは関係ない。

正解が1つもないかもしれない選択肢の中から、判断ではなく、決断し選択するところから投資は始まる。選択肢の中に正解がない可能性がある場合、比較検討し評価してから決める判断では、覚悟がないので先に進めない。


(参)判断と決断の差異 byGemini
決断
は、未来に対して、自分自身の意思で選択すること。未来は不確実で、正解も不正解もない。

  • 対象: 判断は過去、決断は未来

  • 基準: 判断は正しさ、決断は強さ

  • 求められるもの: 判断は客観性、決断は主体性

  • 思考: 判断は分析的、決断は総合的

  • 感情: 判断は冷静、決断は情熱的


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