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官と民の壁を溶かす|国・県の委託事業の在り方へのチャレンジ

4年前から秋田県みらい創造部地域づくり推進課の”若者と地域をつなぐプロジェクト事業”に応募し採択されている。この事業応募がはじまる2年前くらいから盟友が担当者から相談を受け、「若者を支援する地域しか残れないし、残る意味はない」という言葉からはじまっている。

国や県の委託事業とどう向き合うか


委託事業と助成金の違いも知らないころから、デマンドバスの社会実験、地域おこし協力隊、BabameBaseの指定管理、関係人口創出事業など、多様な関わり方をする中で、受託する個人、民間人として「この働きの先にあることはなにか?」を深く考えるようになった。

イベントは手段で、社会変容こそ目的


もちろん事業が求める成果を出すのは当たり前。でも、単年度事業で成果がでないことを掲げる課題もある。、イベントを実施し、一年間施設を維持できれば完了ではなく、地域おこし、関係人口、若者育成など、突き詰めれば社会の変化に適応した人々の集団変容が求められることがある。

関係人口という言葉の奥深さ


関係人口は特に難しいテーマだ。簡単に理解しようとすれば「移住と観光の間」だ。しかし、関係人口という言葉が人や地域に起こす変容はとても大きい。例えば、移住を促進する人は「他の地域は良くないから、私たちの地域においで」と競争になるが、関係人口が内面化すれば「向こうの地域も魅力的だから、ぜひ立ち寄ってみてね」となる。限られた人口を奪い合うのではなく、互いに共有していく姿勢が関係人口の根幹にある。

新しい社会像を提案していく事業は、未来の社会像を共有しなければならない。いくら人口問題を解決しても、社会が変わらないと意味がない。「移住と観光の間」といって宙ぶらりんな存在として理解しても無意味。現実として毎年100万人が亡くなり、地方創生にいくら取り組んでも東京一極集中は変わらず、増えた地方移住といっても10万人にも満たないときに、自治体が人口をお互いに引っ張りあっているところで地方交付税交付金の確保のためであり、いずれにせよ減るのだからそれに適応した社会の構築が本質だ。

国語・算数・理科・デザイン!で挑んでいること


 高校生向けデザイン教育プログラム”国語・算数・理科・デザイン!”は、秋田県”若者と地域をつなぐプロジェクト事業”の委託事業。秋田県としては「地域が若者を応援する文化を作る」を掲げている。それを達成するために、秋田デ、は地域とつながるきっかけを作るべく観察を基礎にしたデザイン教育を実施してきた。
 取り組みをはじめて4年目、弊社と企画に入っている澁谷デザイン事務所で考え抜いて、この事業を本質的に意味があるもにするために社会に根付かせるために県主導から民主導に移行すべく、第一歩として県事業と民間事業の枠を溶かすような取り組みをすることにしました。

官と民の壁を溶かす


1つは、ABSラジオの”ラジオデ体操”。隔週で火曜日15時30分から7分の放送枠で配信をしています。そしてもう1つが、澁谷デザイン事務所による”日ねくれカレンダー”。国語・算数・理科・デザイン!的プロダクトデザインプロジェクトとして、カレンダーを制作しています。
カレンダー作りのアイデアを募集し、そのプロセスを通してデザインの視点を学び、遊んでもらうのとともに、その売上で秋田県から本事業が離れても、継続して地域で若者を応援する文化が根付くことを意図しています。

正義ではなく、遊びで


こんな真面目なことを、”正義感”からではなく、大人が真剣に遊びながら取り組むこと。その背中を見て、次世代は”真剣に遊ぶ”ことを覚えてほしい。彼らは社会に対して真面目過ぎて自身の思いや可能性を狭めすぎている。1人1人がもっと自由に真剣に遊べば遊ぶほど、地域にダイナミズムが生まれ、社会の柔軟性が高まり、より社会はよくなっていく。20代は私たちよりずっと社会をよく見てその本質を見抜いている。

11/3から日ねくれカレンダー展はじまります!


ということで、、真剣に純粋に遊んでいる大人の姿を見に、明日からはじまる”日ねくれカレンダー展”@ココラボラトリーへお越しいただけたら嬉しいです!では、設営に行ってきます。

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