蓮池龍慈

蓮池龍慈

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大入りで言おうとしていることの9割は言えない

 かと言って原稿を用意するのはクサい。こういうのは大入り後にやるべきだろうが、温めて大入り後に出すものでもない。今の感情は今出したい。 寺腰脚本を外から見るのは初めてだった。だから、正直見るのが怖かった。 本番まで楽しみにとっておきたいから!と言って脚本も稽古もゲネも見ずにいた(音照稽古の横で折込作業やってたときはさすがに目を奪われたが)が、楽しみに取っておきたいなんて考えは無くただ見たくなかった。見たら羨ましくなってしまうから。 が、今日さすがに見させてもらった。真っ先

    • 7月22日

       家の近くにこの時期になっても未だにさえずっているウグイスがいるんです。さえずりとは雄が雌を呼ぶ求愛の鳴き声のことで、ウグイスのほーほけきょ、と鳴く声はこれに当たります。 ほーほけきょが聞こえる度に、まだ居るんだね〜とか親と会話をしていました。 今日も鳴いていました。僕は「まだ鳴いてるんだ…相手見つかんないの可哀想」と言いました。 可哀想なのは僕も同じでした。

      • 意図はインフラのように

        その信号機の待ち時間は少し長く、その商店街にチェーン店の面影はない。その橋からは無数の線が伸びており、その先にはやけに丁寧に舗装された、しかし誰も通らない道路がある。競艇場。その中のコンビニの品揃えは、やけにアルコールの類に偏っていた。 大抵の街は、画面を見ながら歩く。この通りに同じチェーンのコンビニが2個も立ち並んでいるなんて、10数年暮らしてきたのに今の今まで気づかなかった。そもそもコンビニなんて前から建っていただろうか。とはいえ代わりに何があったかなんて検討もつかない

        • サンダルを買う。

          サンダルを買っていない。 夏が近い。大学に来て行く服が全身ジャージだったりシャツ×スラックス×革靴だったり、酷いときは背中に「怪獣優生思想」と書かれたジャージで大学内を歩いたりと系統が迷子であるという系統に傾倒している自分である。価格帯も迷子であり、全身でトータル約3万、そのうち26000円が靴、というあまりにもアンバランスで違和感のある日もある。夏は流石に涼し気な服装をしていたい。全身黒の硬派なスタイルもしたいが白Tデニムサンダルで軽やかに夕方から是政にでも散歩に行きたい

        大入りで言おうとしていることの9割は言えない

          6月13日

          大学の授業で大手企業で勤めているという方の話を聞く授業がある。火曜日はそれと演劇の授業と英語の授業、あと2つ取っているがどちらも行っていない。手の抜き方を探っている。遅咲きの反抗期だとしたら恥ずかしい。大手コンサルに勤めている今回の登壇者は、長々と会社について語ったあとにふふふと少し笑っていた。彼女の会社では年に一度パーティーを行うそうだ。彼女は就活の際にいくつかの大企業から声がかかり、偉い方々に食事をご馳走になる日々を過ごしたそうだ。華のある企業だ。ホテルを貸し切ってパーテ

          公演後に稽古場日誌のようなものを作るかもしれないと聞いたので、覚えているうちに勝手に下書きを書いてみて途中から雲行きがあやしくなって没にしたもの。

          タイトルが下手くそである。  千秋楽の第五幕。出番が終了し、カーテンコールを除いて舞台に出ることはもう無い。二度と月岡米次郎を舞台で演じることはできない上、余程のことがない限り(寺腰脚本なら有り得るが)この役を誰かがやることはない。キャラクターとしての月岡米次郎は終わった。寺腰玄に作られ、蓮池龍慈が演じて終わった。余りにも良いキャラクターだった。三ステージ目で出番がもう少し多ければな、と思い始めた。最も飲み込みの遅い自分が言えることではないが。  舞台裏で同じく出番を終えた

          公演後に稽古場日誌のようなものを作るかもしれないと聞いたので、覚えているうちに勝手に下書きを書いてみて途中から雲行きがあやしくなって没にしたもの。