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あなたの個性を知る「2択33問」

「性格診断」や「心理テスト」のようなものは、ネット上に数多く存在している。何かしらの理論に基づいているらしいものもあれば、もちろん、科学的根拠が極めて薄そうなものも沢山ある。

実際にやってみると、なんだか自分の本質(らしきもの)を言い当てられた気がして、納得したり納得できなかったりする。

中でも、簡単な2択をいくつか回答する形式の診断は、インスタとかTwitterとか、そういう媒体でもよく見かける。短時間で出来て、とても手軽だから、ついやってみたくなるだろう。

だが、ここで少し気になる点がある。
それは、この診断が「2択」を利用している点。

よく聞く話で、「紙を何回も折っていくと、理論上は大気圏を飛び出すくらい分厚くなる」というものがある(あくまで理論上で、実際やってみると分かるが、大体5、6回折るのが限界)。

つまり、累乗(ある数字を何回も繰り返し掛けていく操作)の威力はスゴいのだ。
ここまでで、話が殆ど読めたかもしれない。

先の2択診断の話に戻ると、もし2択が1個なら2通り、2択が2個なら4通り、……、2択が10個なら1024通り、……の診断結果が得られるわけなのだ。

その結果を、根拠の有無に関わらず、数十個のグループに分けてしまえば、立派な診断テストの完成である。

さて、タイトルには「2択33問」と書いた。スマホの電卓によると、2の33乗はおよそ85億である。そして周知の通り、地球の総人口は現在およそ80億である。

つまり、2択がたった33個あるだけで、理論上、人類がみな十人十色の結果を得られてしまう、という理屈である。80億分の1、かけがえの無いあなたの個性、あなただけのアイデンティティを証明したければ、適当に並べた2択を33個、直感で答えれば良いのだ。

ご飯とパン、どちらが好き?
犬派、それとも猫派?
晴れと雨、どっちがいい?
紅茶とコーヒー、飲むならどっち?
文系? 理系?
…………
あるいは、ストーリー仕立ての2択でも良いだろう。

就活などに際して「個性」なるものを求められたとき、33個の2択を連ねたA4サイズのプリントを1枚、突きつけてみると良いかもしれない。

「刮目せよ、これが私だ!」と。

当然、その結果に責任は負わない。
そもそも、そのプリントに意味(含まれている情報)などあるのか、という点も甚だ疑問だ。

僕が言いたいことは、要するに、「個性ってそんなに大層なものじゃないかもね?」ということである。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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