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ポートフォリオの10年後の期待値とリスクについて考えてみましょう

個人投資家にとって、最大の武器は「時間」ですが、その理由について考えたことはありますか?機関投資家は短期的な成果が求められますが、個人投資家にはそのような時間による制約がありません。この無制限に時間が使えることがどれほど強力か、一緒に探ってみましょう。

短期的な市場の動き、例えば明日や来年のファンド価格の変動に気を取られがちですが、長期投資では短期的な焦点から離れ、時間を味方につけることに着目します。長期にわたることで、リスクを低減させる効果があります。

これまでの記事で説明したように、投資リスクは標準偏差で表されます。この標準偏差は、投資期間が長くなるほど相対的に小さくなります。例えば、1年間のファンドのリスクが23%だとすれば、10年間ではそのリスクが約73%になります。これは、リスクが10年間立つと$${\sqrt{10}}$$倍になるためです。

たとえば、GPIF(日本の公的年金基金)のデータによると、日本株の期待リターンは5.6%、標準偏差は約23%です。10年間の投資では、期待リターンが複利効果を考慮して約75%に増加する一方で、リスクは約73%になります。

これから、現代ポートフォリオ理論やブラウン運動を取り入れながら、これらの概念をさらに掘り下げていくシリーズを展開していきます。次回もぜひお楽しみに!


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