「コスパやタイパでは得られないもの」とは【#言語化れんしゅう】
「コスパやタイパでは得られないもの」について考えてみました。
これは、わたしの考える「コスパやタイパでは得られないもの」の印象。他の人はどういうことに「コスパやタイパでは得られないもの」と捉えているのかと思って、Xで問いかけてみました。
世の中では「コスパ」や「タイパ」を求める人が増えていると聞きます。効率を重きに考えると自然な流れだと思います。そこで質問です。
「コスパ」や「タイパ」では得られないものとは何でしょうか?
以下、届いたみなさんの「コスパやタイパでは得られないもの」をご紹介します。
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みなさんのお答え
【1】
無駄、寄り道が引き出しの数となる。その引き出しや偏りがオリジナリティとなる。その感覚を獲得すれば、効率的なアプローチも精査できる。無駄を知ればこそ。いいなぁ。
【2】
人生を豊かに味わうことには、無駄や遊びや雑多な何かが必要で。それが幸福感にもつながっている。「幸せに生きるため」と考えるとまた人生の見方が変わっておもしろいですね。
【3】
魂の喜びは、コスパ・タイパには得られない。意味や効果ばかりを追ってしまうと魂をおざなりにしてしまう。
【4】
数でははかれない、表現できない。幸福・愛・美しさ・生き様・尊厳・感情。非効率、不合理の中でオリジナルは形成されていきますもんね。
【5】
時間をかけて身体に染み込んでゆく感覚や喜び。心の栄養、感動。費用対効果だけを考えていては手に入らないもの。
【6】
試行錯誤の数は減りますよね。無駄な経験がなくなることは、「今、この瞬間」意味を感じることができない試行錯誤も消してしまう。
【7】
「安心感」というのはおもしろいですね。プロセスの中で安心感までも省かれてしまう。
【8】
速度が出るあまりいろんなものが省かれてしまいますもんね。その省かれた内容成分の中には、価値があるものもあったりして。
【9】
乗り越える壁。それまでの失敗の経験が、達成をよりおいしい味わいにする。最高の調味料だ。
【10】
忍耐力はコスパタイパでは身につかないですよね。
【11】
おもしろい表現だなぁ。確かに、そこにはコスパタイパは存在しない。
【12】
コスパタイパでは根拠のないものは手に入らない。自信、夢、いい年齢の重ね方。
【13】
コスパ・タイパは限りなく偶然性を省いていますもんね。思いもよらない出来事がもたらす影響。
【14】
コスパ・タイパは自分の答えではなく、誰かの答え(あるいは誰かと一緒の答え)でしかなくなってしまう。
【16】
ある種、個性はそこで育まれるものですよね。最適解の外側と言いますか。スナックも、洋食屋も、ウィスキーも、人間も。わたしもそこに惹かれます。
【17】
コスパ・タイパはあくまで目的を達成するための手段である。それが目的に変わってしまうと、「生きる目的」そのものを見失ってしまう。仰る通りですね。そういう意味では、生きる目的は雑多な無駄なものの中から見つけ出す必要がありそうです。
【18】
命に関わること全般。命の営みには効率は意味をなさない。その営みの息づかい一つひとつを受け取ること、感じること、味わうことに喜びを感じる。これは、タイパやコスパでは感知できない領域ですね。
【19】
審美眼を磨くには、「膨大な量の良いモノと良くないモノ両方を見る」という体験が必要ですもんね。実は、コスパとタイパだけでは難しい。雑多な体験の中から本質と思われるものにアプローチできる感性を育てなけばならない。わたしもそんな気がします。
【20】
時間やお金がかかった。という体験や感覚が納得感につながっている。おもしろい切り口ですね。
【21】
深さと奥行き。本気で研究(知ろう)しようと思うと、コスパとタイパの概念は捨てなければいけないと思っています。どうしても一夜漬け、間に合わせの知識になってしまいがちで。
【22】
時間と手間をかけて為すことの歓び。これは、注いだものがあるからこそ味わえるものですよね。
【23】
諦めの手段、言い換えると、自分を救う手段としてコスパ・タイパを使っているのかも。
【24】
知識や情報は手に入りますが、コスパ・タイパで教養はなかなか身に付かないですね。
【25】
そう思えるのってすてきな人生ですね。意外と、一見無駄なのかも、遠回りなのかも、という経験が後々おもしろいイベントを起こしてくれることってありますもんね。
【26】
旅先での、偶然訪れる一期一会。これはタイパ、コスパを気にしていると得られないものですね。人との繋がりは、予想を超えた物語から生まれる。
【27】
コスパ・タイパは情緒を省く。情緒から醸成されるもの。ある種の色気や粋な空気感。それらは遊びや無駄の種から萌芽して、育まれてゆくものですよね。あ
【28】
タイパ・コスパを考えていると「ひと手間かける」という行為はなくなりますもんね。そのひと手間、創意工夫しか到達できない世界がある。そこで味わえる歓びがある。
【29】
その瞬間は価値や意味がわからない。それが後々利いてくる。これって長く生きていると、だんだんわかってくるものですよね。コスパやタイパはそれらを省いてします。
【30】
遊び、大事ですよね。どこでもドアは便利かもしれないけれど、プロセスを省くことでドラマや募る想いを省くことになっている。一見、無駄に思えるその要素を楽しむこと。
【31】
道草の歓びが省かれてしまうのは、どこかもったいない気がします。失敗する機会も大事ですよね。
【32】
本当に価値のあるものは、タイパ・コスパの外側にある。
【33】
ある種、予想外の、意外性のある出来事。驚きや感銘は、コスパ・タイパでは訪れないかもしれませね。思い出したくなる記憶を手に入れるため、わたしたちは予想できない一歩を踏み出す。そう思うとロマンティックです。
【34】
タイパ・コスパには蓄積はない。流れも乏しくなるので、経緯を読んだり捉える力もない。
【35】
コスパ・タイパで無駄を省いたものは想定内の結果にしか収まらない。その枠の外に飛び出した時、はじめて想像を超えた驚きとなって、記憶に残る笑い話となる。一生笑えるバカ話をたくさん持っている人は、すてきだなぁ。想定外をたくさん経験してきた証でもあるから。
【36】
愛は、数値的なものではかることができない。だから、コスパやタイパでもはかれない。さらには育むこともできない。実は、愛は一見ムダかもしれない、不合理なものから育まれるのかもしれませんね。
【37】
確かに結果だけだと、大事にできないかもしれない。愛着を生むのはそのプロセスで育まれるもの。それは未来における「思い出」となってゆく。
【38】
同じことをしていると、みんな似たような人になる。個性を育むのは、無駄や遊びから。
【39】
効率化は便利だけど、大事な経験や知見をこぼれ落してしまう。
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全てではないですが、このようなコメントが届きました。
ことばには、人それぞれにイメージがあり、定義がある。それらを読ませていただいていると、わたしの中でも「コスパやタイパでは得られないもの」のイメージがすくすく育っていきました。
これからも皆さんのお知恵をお借りしながら試していきたいと思います。Xのスペースでは、みなさんからいただいたことばを感想を述べながら紹介させていただいております。ぜひ、お気軽にご参加ください。
「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。