Meetup@大阪
1月22日、「note+Twitter」Meetup@大阪・アウトプットLABが開催されました。
主催者の仲高宏さんに声をかけていただき、僕は登壇者の一人として参加させていただいた。リクエストされたテーマは「教養のエチュード賞について」。「僕でいいのかな?」と思った。でも、フクロウの顔した仲さんの想いがぐんぐんぐんとこちらまで伝わってきて、お受けすることに決めた。
「これも〝きっかけ〟だ」
本来は東京でお仕事があったのだけど、スケジュール調整をして大阪に戻ってきた。結論から言うとね、参加させてもらってよかった。
それは当日だけの話じゃなくて、イベントを告知したり、「〝きっかけ〟のプレゼント」が生まれたり、日々の体験を通して仲さんとの絆が深まった。ワタナベアニさんの『ロバート・ツルッパゲとの対話』の出版を応援する中でも、仲さんがびっくりするくらい素敵なnote(読んでもいない本のレビュー)を書いてくれたり。僕の「お願い」がなくても、仲さんはアニさんのことを応援していたと思う。ただ、いろいろなやりとりを通して、僕の存在が仲さんにあの記事を書く〝きっかけ〟になっていたんじゃないかなってどうしても想像してしまう。もう、うれしくて、うれしくて。
忘れてはならないのが池松潤さん。ずっと以前にこのプロジェクトを立ち上げて運営し続けてきた人。今回のMeetup@大阪は仲さんのこの記事にことの全てが書いてある。おもしろくて、素敵で、元気が湧いてくる物語。
池松さんはね、第一回教養のエチュード賞の時から僕のことを応援してくれていた。それまでSNSでやりとりをしていたわけじゃない。僕の発信している「何か」が池松さんの中で引っかかってくれたみたい。それで、もう本当にすばらしい作品まで応募してくれた。それから「乾杯」と言って重ねたグラスは涼やかな音を立てた。
あの日からずっと池松さんは僕のことを応援してくれている。僕が特別「何か」をしたわけじゃないのに。とても不思議で、あたたかい人だと思っていた。今回のイベントに参加することが決まってから、それはより一層強くなった。Meetupのことだけじゃなく、率先して教養のエチュード賞のことも応援してくれた。いつだって、想いを込めた言葉を添えて。主催者にはわかる。その人の想いが本当なのか、飾りなのかということは。池松さんはいつだって全力だった。そりゃあ、心が動かされるよね。
そんな仲さんと池松さんの後ろでイベントの告知をした。売れたチケット数の途中経過を聞いては、わくわくした。本当に楽しかった。
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イベント当日、会場に行くと池松さんと仲さんがいた。仲さんはクールでキリッとした文章の切れ味とは裏腹に、ぬくもりがあってやわらかい話し方をする人だった。文章も、実際の人物も、どちらも仲さんだった(当たり前だけど)。そして、会ったことで、仲さんの文章の魅力の秘密がわかった気がする。
それから池松さん。予想していた以上にダンディだった。背も高くて、声も太い。隠そうとしているけれど、こぼれてしまう知性がセクシーだ。そこで会話をする必要がないくらい、最初の握手でいろんなことが伝わった気がする。とても不思議な人。
さて、LTがはじまった。
他の登壇者は「ためになる話」を用意していたけれど、僕の話はそうじゃない。「こういう事例がありました」という報告。でも、「何かをはじめたい」と思った人にはプラスになるヒントになるかもしれない。せっかくだから、話した内容をここに残しておく。そう、せっかくだから。
教養のエチュード賞
これは極めて個人的なコンテストです。テーマは自由。気に入った作品には僕から一万円をお贈りします。
「コンテストを開催しよう」と思った理由は、上のnoteをご覧ください。今日は時間がないので、コンテストを通して学んだことについてお話します。僕が得たものは大きく分けて3つ。
1. 出会い
コンテストを開いたことで、とにかくすばらしい才能と出会えました。賞を贈らせてもらった作品はもちろん、その他にもたくさんの魅力的な作品や才能と出会うことができました。僕の知らない世界がたくさん広がっていきました。
2.物語
このコンテストによって、あらゆるところで思いもよらない物語が生まれました。起爆剤となったのは写真家のワタナベアニさんのサポートとそこに添えられた言葉。
アニさんはこの企画を知るやいなや協賛として一万円を贈ってくださいました。何者でもない僕にアニさんのお墨付きがついたことで、一気にコンテストに説得力が生まれた。
嶋津さんが選ばれるものなら、絶対の信頼があります。
アニさんからいただいた言葉は宝物です。この言葉は一万円じゃ買うことはできません。だってアニさんは、いつも冗談ばかり言っているけど、決して嘘はつかない人じゃないですか。だからこそカッコイイ。
アニさんのサポートを皮切りに、次々といろいろな方からサポートが贈られてきました。たくさんの人からリアクションが届き、記事を拡散してくれました。寄付金を募ったわけではありません。僕はこの集まったサポートを全て賞金に加算することに決めました。理由は一つ。みなさんが盛り立ててくれたコンテストだから。
SNSの可能性を肌で感じました。「僕個人のため」に開かれたコンテストはいつの間にか、僕だけのものではなくなっていた。重要なことは、僕はこの方々と一度もお会いしたことがないということです。
結果的に集まった作品は155。それほど多くはないかもしれませんが、僕にとっては十分過ぎる数でした。
すると、突然「このコンテストのおかげで特別な作品が書けました」という言葉が届くようになります。僕は文章を書く〝きっかけ〟をつくったに過ぎません。書き手はそれぞれにクリエイティビティを発揮し、思い入れのある文章を書き上げました。
先ほどの賞金総額3万円の使い道も参加者みなさんの意見を参考にしました。Twitterにはアンケート機能があります。グランプリだけにするか、賞金を分配するか。この辺りから、このコンテストは僕だけのものではなくなりました。関わってくれた人たちの手によって「教養のエチュード賞」が育てられていった。
3.絆
僕の元に届いたnoteは本当に「手紙」のようでした。宛先のある手紙は、読む責任が生まれます。僕はその責任を背負って、一通一通読みました。気が付けば、一心に作品と向かい合っていた。告白すると、本当はもっとカジュアルに読み進めるつもりでした。ただ、「僕」という宛先で送られてきた作品たちは、そうすることを許さなかった。僕は、作品たちに本気にさせられたのです。真剣に向き合わなければ、作品に対して失礼に当たるような気持ちになりました。
心を動かされたnoteにはコメントを添えてTwitterで紹介しました。するとその記事を書いた書き手から返事が届きます。
コメントがもらえると思っていなかった!
うれしい!
書き手は「読み手」を求めています。真剣に向き合った時に出る言葉は、書き手には伝わります。目に見えない共鳴が起こった。
作品を通して、書き手と見えない絆で繋がることができました。実際に会って話すこと以上に、深いところで分かり合える時がある。僕は「最良の読み手」であろうと努めました。
このコンテストがきっかけで、新しい出会いがあり、新しい作品が生まれ、新しい絆が結ばれました。それが僕だけでなく、参加してくれた方々の間でも起きていたということがとてもハッピーでした。みんなが笑顔になってよかったし、真剣になった瞬間があってよかった。
コンテストを開くことは「対話」だと思います。そして「文章」もまた「対話」であるということに気付かされました。受け手とのやりとりで生まれるものが人生を豊かにしていく。
本日はどうもありがとうございました。
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こんな感じのことを話した。「出会い」「物語」「絆」。本当にそう思う。僕がつくったのは〝きっかけ〟だけで、そこに引き寄せられた人たちがそれぞれの物語を築いていく。第二回の教養のエチュード賞もそうだよね。短い時間だから、これくらいしか話せなかったけれど、言いたいことは十分伝えることができた。
でね、あの会場でたくさんのnoteの知り合いと挨拶できたけれど、今回は運営の三名だけの話だけに留めておく。そうじゃないと、この記事は何万字にもなってしまうだろうからね。
池松さん、仲さん、そして妻スタグラマーの吉田達揮さん。吉田さんは愛妻家。あまりTwitterでもやりとりしたことがなかったのだけど、実際会うと、とても感じの良い好青年だった。いろんな人に声をかけに行ったり、丁寧に挨拶をしたり、テキパキ動き回っていた。「感じの良さ」は一夜漬けでは身につけることはできない。吉田さんが過去に積み上げてきたものが自然と現れている。
これはね、僕が登壇している時に、妻が僕の姿を撮影しているところ。吉田さんは「その様子が愛おしかった」と言って、まるまるその光景を写真に収めてくれた。この様子を「愛おしい」と思える感性の人に悪い人はいない。
あぁ、すごくいい出会いだったなぁ。
心からそう思った。
ありがとう
他にも「ありがとう」と伝えたい人はたくさんいる。でも、勇気を振り絞ってここでは割愛。池松さん、仲さん、吉田さんという素敵な運営メンバーと出会えてよかった。また、会いたい。サポートメンバーのみなさんもありがとうございます。それから、会場に足を運んでくれたみなさん。一緒に登壇したみなさん。どうも、どうも、ありがとう。また、会う日まで。あ、そうか。会わなくてもnoteで会えるね。
上のメッセージが書かれたコーヒーのプレゼントは池松さんから。帰り際、妻が言った。「一人ひとりにこうやってメッセージを書ける人って素敵だね」うん、本当にそう思う。
駆け足で書きましたが、とりあえず報告まで*
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