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呼吸するようにインタビュー

「インタビュー」がライフスタイルの一部になってきた。

当然、仕事でインタビューをすることが多いのだけど、「ライターの価値を上げる」ということを意識しはじめて以降、ライフワークとしてのインタビューを重ねてきた。

この二ヵ月で言えば、アートディレクターの千原徹也さん、シンガーソングライターの広沢タダシさん、みくりや佐代子さん、cotreeのひらやまさん、しりひとみさん、吉玉サキさん、池松潤さん、パレスチナ料理研究家のAzusa Sugaさん、ナースあさみさん、黒ワインさん、写真家のワタナベアニさん、入谷聡さん、イラストレーターのせのおしんやさん、太極拳の世界チャンピオンの劉一丁さん。仕事の分や対談を含めると、三日に二度のペースで誰かに話を聴いている。

公開フィードバック番組の『Brilliant Blue』やオンラインCafeBarDonnaで話を聴いたり、話したりすることも楽しい。そこに「場」があって、たまたま集まった人や目的を持って集まった人たちと語り合う。

サークルでは「ダイアローグ・ジャーニー」というプランを立てて、月に一度、一対一で話をする機会もつくった。仕事の相談や、創作にまつわるアドバイス、アイデア出しの壁打ち相手、編集者的な意見を求められたり、と人によってそれぞれ異なる依頼内容だという点が興味深い。

僕の元へ訪れる人は「話を聴いてほしい」というカウンセリング的な内容を求めているのではなく、「課題を解決したい」という行動的な方が多い。思い描いていることを形にするためのいくつかの方法や工夫、あるいは、表現についてを一緒になって考えていくのだけど、ヒアリングによって悩みや課題の本質を見定めていくことの大切さを改めて思い知る。解決するためには、課題の設定を間違えてはいけない。そうなると、「いかに相手の言葉に耳を傾けるか」ということが重要になる。なぜかと言うと、相手自身も課題を正確に捉えていなかったり、誤認していたりすることがよくあるからだ。

成功者の言葉を聴くことはもちろん価値があるが、課題を抱えている人の言葉に耳を傾けることにも同じくらい価値がある。「悩み」や「不満」は、多くの人に当てはまるからだ。その解決の糸口が見えれば、他のケースや考え方へも応用できる。「対話」の中でその状況に最も相応しい手段を考えていくと、相手の心が軽くなっていく様子が見えてくる。軽やかな気分の方が行動に移しやすい。とても良い傾向だ。

「対話」の価値を、対話を通して発見していく。頭で理解している部分だけでなく、自分の中でまだ言語化されていない価値は確かにある。「対話」によって旅に出る。うまくいく時ばかりではないけれど、「うまくいかなかった時」の方が得るものは多い。「対話」のスタンスを改善して、また新たな旅に出る。

インタビューや「場」づくりの楽しさを伝えていくことができたらいいな。




「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。