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過大視本能に囚われるな ~インド感染拡大~

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インドでは、約14億人以上を対象とした都市封鎖を導入したにもかかわらず、感染者数は封鎖時の「40倍」に膨らみました。

「40倍」と聞くと、一見すごい数字ですが、実際にどのくらいの規模なのでしょうか。
人口100万人あたりの感染者数を、封鎖時・今日・ダラビ・アメリカで比較してみました。

ダラビ地区:
商都ムンバイの中心部にあるスラムで、東京ドーム約40個分
(約200万平方メートル)の面積に約100万人が暮らす。

各項目での100万人あたりの感染者数は、

封鎖時:0.5人
今日:20人
ダラビ:170人
アメリカ:3000人

という結果になりました。

ダラビでは、共同トイレの利用や出稼ぎ労働者が殺到して「3密」が避けられない状態で非常に危険な状態です。

しかし、それ以外の地域ではアメリカと比較した場合、さほど大したことはありません。もちろん、危険ですが。

我々は、「40倍」という数字に過大視本能が働いていると考えられます。逆に、メディアは興味を引くために過大視本能を利用しています。

これらのことから、「数字ひとつでは意味を持たない」と言えます。
過大視本能を抑えるためには、何かと「比較」したり「割り算」で一人あたりの数を出すことが必要です。

よって、本当の数字の意味を理解することが大切だと考えます。

このことを、ビジネスや営業という視点で考えると、目の前の数字に気を取られないことが、価値ある意思決定に繋がるのではないでしょうか。


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