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8/11〜15の日記

8/11
お昼過ぎまで寝てから喫茶店で太宰治の『地図』を読んだ。店内に流れるジャズが心地良くて、そのリズムと共にページを捲るスピードが上がる。本作は、太宰治がデビューする前の津島修治名義からの初期作品集だ。中学時代から小説を書き始めて、太宰治としてデビューするまでに12年かかった。だが、本文は中学生が書いたものとは思えないほど秀逸だ。本作の序盤は風刺のようなテーマが多いけれど、途中から人物描写に拍車がかかり、このようにして太宰治は作られたのかと彼の変遷を垣間見ることができるのが面白い。小説家になるまでの苦労は計り知れないし、彼はなるべくして小説家になったと思わされる作品だ。太宰治は鬱々とした気持ちを表すのが恐ろしく上手い。これが中学生が書いた文章なのかと。『太閤の太陽』には驚かされた。同じ物書きとして比べるのも恐縮すぎるけれど、あれは書けないと絶望してしまったのも事実だ。

8/12
新宿の『DUG』さんで昨日最後まで読み切れなかった太宰治の『地図』を読んだ。周りの人たちがあまりにも楽しそうである。楽しげな雰囲気を醸し出す店内の端っこで読書を嗜むのも悪くない。今日も昨日と同様、太宰の筆力に驚かされると共に絶望を味わっていた。太宰の小説に触れるたびに、鬱々とした気持ちが芽生えてくるが、店内に流れるジャズがそれを吹き飛ばす。月並みな言葉でしか表現できないのだけれど、太宰は本当に凄すぎて言葉にならない。本当に素晴らしいものと出会ったときは、自分の中にある言葉で表現するのが申し訳なくなる。どんな言葉を並べたとしても、その作品の素晴らしさを表すまでには至らない。だから、巷でよく使われる月並みな言葉で表現するようにしている。太宰のような文章は書けないかもしれないけれど、目の前の読者の方が読んで良かったと思ってくれるそんな文章を書けるようになりたい。読後に新宿の街を徘徊した。新宿の夜はネオンに塗れていて、空の上には一つも星がなかった。

8/13
髪を伸ばしているのだけれど、襟足あたりに風が入ってこない。夏に長髪は死活問題である。だから最近は髪を結ぶことが多い。最近はベレー帽を被って過ごすことが多いのだけれど、周りからの評判も良く思ったよりも似合っているようだ。髪をどこまで伸ばすかは決めていない。飽きたら切ろうと思っているのだけれど、それよりも夏の暑さにめげてしまいそうで心配だ。

8/14
妻が体調を崩してしまったため、看病をしているのだけれど、どうやら申し訳ないらしい。困った時はお互い様である。逆の立場なら妻も同じ行動をしてくれているため、気にしなくていいと伝えているのだけれど、どうやら腑に落ちていないようだ。嫌ならやらないし、やりたくてやっているだけなので、今は相手の気持ちを考えなくてもいいのかもしれないと考えている。早く良くなってくれたら嬉しいな。

8/15
疲労が溜まっているため、夕方前まで寝てしまった。お盆中ということもあり、さすがに気を抜きすぎている。もう少ししっかりしなければならない。とはいえ、やけにSlackやChatWorkが静かだ。みんなお盆休みを満喫しているのだろうか。週明けのMTGで土産話を聞くのが楽しみだ。そんな自分はお盆休みを取っておらず、近所のカフェに行くぐらいでどこにも行っていない。来週あたりに茅ヶ崎の海に行く予定だったのだけれど、スケジュールが埋まっているため、どうするか悩んでいる。再来週は大阪に帰省するので、茅ヶ崎に行けるのは9月になりそうな予感。8月も後半戦を迎えるので、暑さに負けずに乗り切っていきたい。

***
お盆休みということもあり、ゆったりとしたペースで仕事を進めている。就職活動をしているので、自己分析をしているのだけれど、考えれば考えるほどに自分がわからなくなる。とある企業の代表に今のあなたの悩みは就職では解決しないかもねと言われた言葉がずっと引っかかっている。何が自分に必要なのか。自分で考えるのはもちろんのこと、いろんな人の力を借りて、より良い未来を実現させたい。

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