それでも好きだと叫びたい

「下手くそな文章で読む気が失せた」

3年前の今頃、見知らぬ人からこんなコメントを頂いた。

3年前に書いた自分の文章を読み返すと、そりゃもうひどいんだけど、当時はそれが自分のベストだったんだろうなって考えると、許してよってすこしは思う。

文章は遊び程度にしか書いたことがなく、仕事にしてからきちんと学ぶようになった。だから最初の頃の文章の出来映えは最低レベル。でもなんだかんだで、3年も文章を書き続けている。

好きという力は凄まじい継続力を生み出すことを僕はこれでもかと痛感した。

僕は自分の書いた文章をよく読み返すことがある。

自分の考えたこと。恋愛エッセイやことぱ遊び。紹介記事やイベントレポートなどたくさんの文章をこれまで書いてきた。

辛かった仕事も楽しかった仕事もたくさんある。でも僕がしてきた全部が僕はやっぱり好きだなって。

自己愛に満ちていると言われるけど、自分のことぐらい自分が好きでいてあげないと心が壊れていってしまうような気がするのよ。

「下手くそな文章しか書けないならやめれば？」

やめれば良いって言葉を投げ掛けられたときは、本気でショックを受けた。嫌なことでも笑って乗り過ごすタイプなんだけど、このときはさすがに笑えなかった。

読み手側からしたら下手くそな文章は読む気が失せてしまうんだよね。もうねごめんなさいという言葉しか出てこない。不快になせてごめん。

もっと勉強して良いなと思ってもらえる文章を書くことでしか、不快感を拭うとはできない

僕が書いた文章読んでくれる人に、「良い！」と思ってもらえるように必死で文章の勉強を独学でしたしたんだけど、わからないことだらけ。

わからないことがわからないから、調べるのに時間が掛かるし、無駄な時間を過ごしたんだろうなって。でもあのときの経験が今も活きているから、無駄ではなかったんだろうな。

僕は文章を書くことが好きだったから、文章の仕事をやめたくなかったんだ。確かに下手くそな文章だったかもしれない。でも僕は自分が書いた文章が好きだった。

僕が自分の書いた文章を好きな理由は、自分が当時考えていたことや情景を、思い出すことができるからだ。

下手くそでも良い。拙くても良い。自分がやっていることを嫌いになりたくない。ただそれだけだった。

たとえ誰からも愛されなかったとしても、せめて自分だけは自分がやってきたことを、愛していたい。

「下手くそ文章だね」

たとえこんな言葉を投げかけられたとしても、僕は自分の書いた文章を好きだと言える人間でありたい。

誰かに嫌われた文章だとしても、僕ぐらいは、せめて自分の書いた文章を好きだと叫んでいたい。