君が主役の歌を歌うよ

君が主役の歌を書くよ。君がそばにいたということを証明してみせるよ。もういなくなった君を勝手に登場させて、素敵な2人のプロットを描いてみせるから。いなくなったという事実さえもまだ受け入れられてません。まだそばにいるんじゃないかなと錯覚している毎日なのです。

恋人ごっこじゃなくて、きちんと2人は恋人だったんだよ。君の思いも私の思いも全て嘘偽りない本物だったよね?君がいないという運命を。君の隣に私がいないという運命を。運命は2人なら塗り替えることができるからまた一からやり直そうよ。なんて言葉は君には届かず、私の思いはぐるぐると回り続けるだけ。

2人と呼ばれていたあの頃。今では1人で1つの物語。運命なんて言葉があるなら。奇跡なんて言葉があるなら。今すぐ願いを叶えてよ、神様。願いが叶わないなら、この世界に希望なんてないから。運命を呪いながら生きてやるから。なんて半分は冗談だよ、ほんと。

君が主役の歌を歌うよ。君がいなくなったことも歌うよ。いつかは君に届くのかな。次の恋人にも聞かれてしまうのかな。君がいたことを歌に残すよ。記憶ではなく写真にも残しておくよ。2人が一緒にいたという事実はいつまでも消えやしないから。

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