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ほろ苦い空の下、後悔にうなされる午前12時

君がいなくなる前の時間にふと戻りたくなった。「あの時ああしてれば」なんてことを考えても、実際には出来なかったから今更意味もないし、後悔なんてしたところで君は帰ってこないことはもう理解している。それでも戻りたいと思う浅はかな自分が情けなくて仕方がない。どうして大切なものの大切さを知ることができなかったんだろうかと後悔ばかりが残る恋だった。

ふと空を見上げる。君も同じ空を見ているのだろうか。満点の空にただ1人立ち尽くす私。きらきら輝いていたあの頃と今の私は何が違うんだろう?幾ら考えても君が戻らないなら意味がないよね。

外気に触れてぬるくなった缶コーヒーを開けて一気に飲み干す。今の自分のこの気持ちごと飲み干せたらどれだけ楽になれるのだろうか。君がよく飲んでいた缶コーヒーは全然甘くないや。今のほろ苦い気持ちにはぴったりだけど、あなたにはいつまでも甘い蜜を吸わせてほしかったというのが本音。

手元から飲み干した空き缶が落ちる。まるで君に恋に落ちた時と同じような感覚。でも今は君がいないというシチュエーションだけがただ残っているだけ。「さようなら、またいつか」もう君には届かない言葉をそっと呟く午前12時をお知らせします。

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