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困難を味方につけて

難病になったと一言で表すと、可哀そうな人のように映るのかもしれない。これまでに何度も「可哀想」だと言われてきた。よくわからない言葉をぶつけられたこともあって、その度に違うのになぁと言葉にできない感情を抱えていた。難病以外にも本人の想いとは別の形で映ってしまうケースは他にもあって、直接本人に伝えても思っていた伝わり方と違う場合もあるので、コミュニケーションの難しさを身をもって感じている。誤解を招かないように、僕は不幸じゃないと言い続ける必要があって。それの繰り返しが、正しい状態の認知に繋がるのだろう。

病気の機嫌によって、体調不良に悩まされる日があるのも事実なのだけれど、ダメな側面ばかりに焦点を合わせてばかりじゃ生きづらくなるのも事実だ。ダメな部分ではなく、いい部分に目を向けた方が生きやすくなるんじゃないかな。今も病気だけでなく、さまざまな悩みを抱えている人はいる。たまに当事者の方からメッセージをもらう機会もあるが、悩みや愚痴ではなく、前向きに生きようとしている人がほとんどだ。

たくさんの人の優しさに救われてきたこと、難病になったからこそメディアに取り上げてもらい自身の存在だけでなく、ベーチェット病について知ってもらえたこと。どん底を経験したことによって、今目の前にあるものの大切さに気づけたことなど、いい部分を挙げるとキリがないぐらいだ。

自身の欠点や悩みは見せ方を変えれば、強固な武器となる。だからこそ、難病になった事実を公表しようと思えたのだ。弱さは強さではない。弱さを見せられないのが本当の弱さだ。弱さを見せることで、同じ境遇の人の光になれるかもしれないしm同じ境遇の人を支えたいという人の出会いを生み出せるかもしれない。僕はこれからも難病とともに生きていく。これから先も難病について発信し続けるし、その中で出会ったご縁を大切にする。逃れようのない運命ならば、いっそそれすらも味方につけて大きく羽ばたいていきたい。

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