「死ぬ気でやれよ、死なないから」という幻想

27歳の時に過労でぶっ倒れた経験がある。今振り返れば、平均睡眠時間が3時間程度を2ヶ月以上続けたのは異常だったと思う。

言い訳をしてもいいなら、あの時は死ぬ気で頑張っていた。良い仕事をするには死ぬ気でやらなければならないと本気で勘違いしていたんだよね。

過労で倒れた経験があるから「死ぬ気でやったらぶっ倒れるから、死ぬ気でなんかやらなくて良い」と声を大にして言いたい。

「死ぬ気になれよ。死なないから」なんて言葉があるからその言葉を盲目的に信じて死ぬ気で頑張る人が出てくるし、僕もその中の1人。本当に愚かだったなと本気で後悔している。

仕事に本気で打ち込むのは素敵だと思う。でも頑張り方を間違えてしまうと僕みたいにぶっ倒れてしまうから頑張り方についてはよく考えた方がいい。

僕は2018年9月に会社員からフリーランスとして独立した。文章を生業とし、クライアントワークをこなす日々。依頼がなくなる恐怖からどんな仕事も受けていた。そうなると自ずと睡眠時間は削り取られるんだよ。

体力も年齢と共に衰えるし、疲れもだんだんと取れなくなる。それなのに睡眠時間はどんどんなくなっていく一方の生活を2ヶ月以上も続けていたら倒れてしまうのも当然だ。

過労で倒れ、難病が発覚した。難病になってしまったから仕事どころか1人での生活すらままならない。

1人じゃ何もできないから自分の今後の身の振り方について考える時間がかなり増えた。

「当時の働き方を続けていたら、僕は今後どうなっていたんだろうか。もしかしたら過労で命を失ってしまっていたかもしれないね。」

過労で倒れないままの自分でいる途端に死ぬ気で頑張ることが怖くなった。そして、頑張り方を変えなくちゃいけないと気づいたのは過労で倒れてからだった。

僕はきっと倒れなきゃ自分の頑張り方が間違えていると気付かなかったのであろう。過労で倒れる経験がなければ、今も当時と同じように睡眠時間を削り取り、死ぬ気で仕事に取り掛かるスタイルを崩さなかったに違いない。

頑張り方を見直す機会を強制的に作れたからあのとき倒れて良かったなと今では思う。

今は「常に全力を注ぐのではなく力を抜いて、頑張りどころを間違えない」って考え方に変わった。

人の体力は無限じゃないし、歳を重ねるごとに年々体力も少しずつ衰えていく。

少し考えればわかる当たり前に気づかず、闇雲に走り続けた結果が過労で倒れるに繋がったに過ぎない。

死ぬ気でやらなくていいからどう頑張るかを必死で考えよう。最初は慣れていないから時間が掛かってしまうかもしれないけど、それをいつまでも続けていてはなんの進歩もないし、「長時間かければ質が上がる」は、ただの言い訳に過ぎない。

本来は生産性を上げるために試行錯誤を続ける必要があって、同じ事柄は徐々に費やす時間が短くなるのが理想的だ。

どう考えても短い時間で成果を出す方がすごいに決まっている。

今後は頑張り方を間違えないという決意表明でした。

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