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2つの世界への接点-写真と読書/肯定性と否定性-

私には2つの接点を通じた世界がある。いずれもこれまでの自分の世界を広げてくれる大切なものだ。

1つは、目の前の現実のなかで自分の好きなものに気づかせてくれる、写真を通じた世界、
もう1つは、今までの自分の知識や価値観を変えるきっかけとなる、読書を通じた世界だ。


写真を通じた世界

写真を撮るとはどういうことか。それは、自分が好きなものを記録という形で集めることで、それを他の人と共有したり、さらには自分自身に対して自分のそのときの感情を伝えるものだと思う。

日々の慌ただしさに流されて、毎日の生活だけでなく特別な時間でさえも、その瞬間を大切に味わい、ゆっくりと振り返る機会はあまり多くない。
また惰性で日常の暮らしへの向き合い方が選択されることで、自分の本当に好きなものについて改めて考えるのは意外と難しいのではないだろうか。

そうしたなかで、写真を撮ることは、私にとって普段は気づかないようなものに気づかせてくれるきっかけになる。

写真を撮るという行為自体が、自分の遭遇するものや出来事の存在を受け止めて、肯定することに基づいているからだ。

自分が好きなものや心を動かされてしまったことだけを写真に残す。
つまり、記録された写真は自分が受け止め、肯定したたものが何だったのかを示してくれる。
撮影された写真が自分が好きなものを語ってくれる。
写真を通じた世界とは、そうして自分の感情を語ってくれる写真たちにより、紡ぎ出された世界のことだ。

私は、RICOH GRⅢというコンパクトデジカメを常に持ち歩いて、日常の何気ない写真から、旅先の思い出まで、撮りたくなったものはすぐに撮っている。また定期的に写真を紙にプリントして、アルバムにまとめて、振り返ることもしている。

写真を撮ることで、日常の数多ある出来事のなかから、自分の肯定したものが再発見され、自分の世界が新たに拡張されていくのだ。


読書を通じた世界

一方で、私にはもうひとつの世界がある。それは読書を通じた世界だ。

本を読むという行為を通じて、読書は私にとって今までの生活では得られなかった新たな知識を増やしてくれるとともに、自分のこれまでの思い込みや固定概念を打ち破ってくれる。
読書を通じた世界とは、これまでの自分が更新されていくことで広がっていく世界だ。

ひとつの本、ひとつの文章を通じて、今まで知らなかった考えや自分の指針となる教えに出会い、これまでの自分の世界や価値観が変えられる。

先ほどの写真の世界が肯定性の世界ならば、こちらは否定性の世界だ。

私はkindle Paperwhiteという電子書籍で読書をすることが多い。
kindle Paperwhiteひとつ持ち歩いて、家やカフェだけでなく、通勤途中といった隙間時間にも本を読んでいる。

読書することを通じて、世界中の先人たちの知に触れることで、自分の世界を新たに作り直していくのだ。


2つの世界の広がり

写真を通じた世界、読書を通じた世界はいずれも自分の世界を広げてくれ、ひいては人生を豊かにしてくれるものだと思う。

肯定性は目の前の出来事への気づきを与えることで自分の世界を内側から広げてくれる。
否定性は自分の知識や価値観を変えてくれることで自分の世界を外側に広げてくれる。

既定の世界に留まったままで、世界を広げてくれるものが何もないと人生に広がりが生まれない。
またどちらかしかないのも、自分の世界に偏りを生むだろう。

 

私は写真と読書を通じて、2つの世界の接点にいる。
ただまだその入口に立ったばかりだろう。その場所に安住することなく、自らの探索を続けていきたい。


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