見出し画像

脳科学者の先生は言う。高齢者こそ、マニュアルミッションの車を運転するべきだと。マニュアル車は操作しなければならないことがたくさんあるから、脳の活性化にとても良いと言われる。

マニュアル車の足元にはペダルが3つある。左から、クラッチ、ブレーキ、アクセルだ。中高年の人なら知っている人も多いことだろう。ところが今はオートマチック車が主流となり、ペダルが2つになっている。

私の現在の愛車はマニュアル車

人類は常に進化してきた。便利になって楽をすることで経済が発展した。ところが皮肉なことでその副産物として、脳や肉体を退化させることとなっている。

あなたはアクセルとブレーキ、この二つをどの足で踏んでいるだろうか? おそらく右足だけで踏んでいる人が多いはずだ。ということは、せっかく足が2本あるのに左足は常に遊んだままになっている。

車の歴史がもしペダル二つから始まっていたとしたら、右足でアクセル、左足でブレーキと教わったに違いない。遊園地のゴーカート方式だ。そして現代のレーシングカーもオートマでペダル二つ。右足でアクセル、左足でブレーキを操作している。

このように両足を使ってペダル操作をしていたとしたら、「ペダルの踏み間違いによる事故」は激減しているのではないかと思う。一部の専門家は、両足で操作するべきだ、教習所でもそのように教えるべきだと唱えている人もいる。

ところが3つのペダルから習った人は、とくに今の高齢者となれば、今さら左足でブレーキ操作をしろと言われても無理なことだ。これからオートマ限定免許に挑戦しようという人なら、最初からそのように覚えればきっと問題ないだろう。

人類は便利なものを作り続けてきた。昔は人の足でしか行けなかった遠い所へ、座っているだけで移動できる乗り物がいっぱい登場した。便利なものは体の動きを制限してしまうものが多い。エスカレーターやエレベーターもしかり。最近ではスマホひとつで照明を変えたり、鍵を開けたりできるようになった。それらすべては便利のため。

それで運動不足だとか言って、スポーツジムへ行き、ベルトの上で走ったり、進まないペダルを漕いだりしている。見方によれば本末転倒かもしれないが、経済として見れば素晴らしい発展になる。新たな仕事まで生み出しているのだ。

高齢化社会になって高齢者施設が急激に増えた。それにより仕事が増えた。これもまた皮肉なことだ。元気じゃない人が増えたことで、仕事を得てお金を手にしている人がいるのも現実だ。ただその報酬はとても低いことで問題となっている。海外から人材輸入せざるを得ないという矛盾まで生んでいる。しかしこれもまた良い展開という見方もある。

私の知人で82才の現役ヘルパーさんがいる。する側とされる側。その差は歴然だ。同じように生きてきても、どちらの立場になるかは、運次第? いや、日頃の行い次第だと私は思う。

サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。