当たり前だけど抑えておきたいドーパミンの基礎の基礎。そして「不労所得」
「なんかドーパミンが出ない」とか「凄いドーパミンが出たよ」みたいに日常的な言葉に成りつつあるドーパミンですが、その基本の基本を抑えておきたいと思います。
前に書いたnote「不幸を感じる手軽な方法」も併せて読んでみると、より面白いかもしれません。
期待を超えたらたくさん出るドーパミン
上の図は全く報酬を期待してなかった時に、報酬が与えられた際のドーパミンの様子です。
Reward(報酬)の直後の大きな山があるのが分かると思いますが、予期せぬ報酬に対して大量のドーパミンが出ていることを表しています。
期待によって放出されるドーパミン
予測を超えた報酬がもらえるとドーパミンが出るのはなんとなく分かると思いますが、大きな報酬がもらえるかも?と期待している時も大量のドーパミンが出ます。
上の図の「Predictive stimulus」の後に突出した山があるのがまさにそれで、山の大きさがドーパミン量を表しています。
ギャンブルはもちろんですが、「飲み会にステキな人が来るかな」とか「ボーナスはいつもより多くもらえるかな」と想像してる時にも、期待によってドーパミンが出ています。
期待通りの結果には無反応なドーパミン
先ほどと同じ図ですが、非常に大事なポイントがあります。Reward(報酬)のところをみると、前後と比較してドーパミンの量が変わっていません。
そうなんです。Reward(報酬)が期待した量と同じだったため、ドーパミンの量に全く変化が起きてないのです。
期待通りではドーパミン量が増えないということです。
そして期待外れだった時のドーパミン…
勘のよい方は「じゃあ期待外れだった時は、どうなるの?」と考えたかもしれません。
報酬(Reward)を期待していたのにno reward(報酬なし)もしくは報酬が期待より少ない時は、ドーパミンの量が抑制されて少なくなってしまいます。図でもno reward(報酬なし)を見ると、前後と比べて谷になっているのが分かると思います。
我々の行動はドーパミンに支配されている
期待以上の報酬(評価やお金)が得られるとドーパミンがたくさん出るので、次回以降は、よりがんばれるようになります。
「がんばれば、いい結果があるかも」と期待することができれば、報酬を得る前からやる気が出て(=ドーパミンが出て)、多少の困難に遭遇しても踏ん張りがきくようになります。
逆に期待外れで徒労に終わってしまった場合には、がっかりしてやる気がなくなってしまい(=ドーパミン量が減る)、次に同じことをする際にやる気があまり出なくなります。場合によっては、もうその努力をやめてしまうかもしれません。
期待が持てて報酬がある行動は増え、そうではない行動が減るということになります。
【龍成メモ(不労所得とドーパミン)】
以前に紹介したアフィリエイトブロガーの人が「努力しなくても毎月200万円入ってくるようになって、逆にやる気がなくなり鬱になった」という動画を出していました。それを観て、このnoteを書こうと思いました。
私の周りでも大金を得たものの「なんか幸せ感がない…」という人はいるように感じます。脳科学のビジネス化に未だに苦しみ続けている私からすると、うらやましい限りですが、ただ逆に何か分かる気もします。
上記で紹介したように「この努力を続けたら、いずれ◯◯が得られるかも」とか「努力した結果、期待以上の報酬(=お金に限らない)が得られた」という状態が、人間にしろ動物にしても非常に気持ちがよく、ドーパミンがたくさん出ます。
不労所得によって毎月報酬が安定的に入る状況の場合には「報酬への期待」も少なければ「予想を超えた報酬への驚き」もないため、所得を得るサイクルの中にドーパミンが発生する機会がほとんど存在しません。
仕事をしている人の場合、給与という報酬は一定だとしても仕事のサイクルの中に無数のドーパミンサイクルが存在しますが、「不労」の場合はこのサイクルも存在しません。
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Photo by MI PHAM
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