音楽の変化記号。幹とそこから派生した音たち
今回は変化記号(#や♭など)についてご紹介します。
その前に以前この記事で出した問題の答えです。
当たっていましたか?
変化記号とは
変化記号は音符の左側につくことによって、半音上げたり下げたりする効果もつ記号です。全部で5種類あります。
と、その前に「幹音」と「派生音」ついて説明します。
「軒音(かんおん)」とは音符に#や♭などがついていない音のことを表します。ピアノの白鍵の部分は「軒音」にあたります。
「派生音」とは「軒音」に#や♭がついた音のことをいいます。よくピアノの黒鍵の部分とネット上で書いてあるページがありますが、これは間違えです。例えば、「ミ」の音に#がついたら白鍵を押すことになりますし、「ド」の音に♭がついても白鍵を押すことになります。
この「幹音」と「派生音」を使って変化記号についてご説明します。
1 シャープ
シャープは軒音につくと音を半音上げる効果を持ちます。日本では嬰(えい)記号ともいいます。
2 フラット
フラットは軒音につくと音を半音下げる効果を持ちます。日本では変(へん)記号ともいいます。
3 ダブルシャープ
ダブルシャープはシャープで半音上げられた音をさらに半音上げる効果を持ちます。すなわちフラットがついている音にはダブルシャープはつきません。また「軒音」に直接ダブルシャープがつくことも基本的にありません。日本では重嬰(じゅうえい)記号といいます。
4 ダブルフラット
ダブルフラットはフラットで半音下げられた音をさらに半音下げる効果を持ちます。すなわちシャープがついている音にはダブルフラットはつきません。また「軒音」に直接ダブルフラットがつくことも基本的にありません。日本では重変(じゅうへん)記号といいます。
5 ナチュラル
ナチュラルはよく「元に戻す」といった表現をされることがありますが、正確に言えば「派生音」を「軒音」に戻すといったほうが正解でしょう。変化記号によってできた「派生音」を、変化記号を取り除いて「軒音」に戻す効果を持つのがナチュラルです。日本では本位記号といわれます。
変化記号の効力
変化記号というのは1小節間にのみ有効です。次以降の小節にも変化記号を付けたいときは、何度も付け直す必要があります。そしてオクターブ違いの音にも変化記号は影響されません。また特定の音に変化記号を常に付けたい場合は、調号を用いることがあります。調号についてはいずれご紹介します。
復習問題
今回は変化記号をご紹介しました。
では復習がてら最後に問題を出します。
次の表を完成させてください。
答え次回発表します。
次回は「音程」についてご紹介します。
次回
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