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音楽理論

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初心者向けに楽譜やコード(和音)の知識をご紹介。演奏に役立つヒントや作曲に使える技法などを紹介していきます。
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2022年8月の記事一覧

私の耳コピ事情

今回は実際に私が耳コピする際にどのように行っているかを紹介したいと思います。 こちらの記事を基に説明いたしますので、合わせてご覧ください。 では早速見ていきましょう。 ①構造の確認今回はMr.Childrenの『HANABI』を例として挙げながらご紹介します。 まずはこの曲がどのような構造をとっているかを確認します。 メモを使って書き留める方がいいでしょう。意外と忘れてしまいますから。 この曲の構造は以下の通りです。 イントロ0:00~ 1番Aメロ0:28~ 1番Bメロ

コードの役割

今回はダイアトニックコードにおいて各々のコードがどのような機能を持つかをご紹介していきます。 ダイアトニックコードについてはこちらを合わせてご覧ください。 では早速参りましょう。 TSD ダイアトニックコードの中で重要なものが3つあります。 例としてCメジャーダイアトニックコードを使います。 重要なものは1番目、4番目、5番目のコードです。 1番目のコードはトニックコード(主和音)と呼ばれます。 4番目のコードはサブドミナントコード(下属和音)と呼ばれます。 5番目のコ

コード進行の分析をしよう!

今回は実際に曲を分析していきたいと思います。 前回の内容を踏まえて書いていますので、こちらをご覧になった後で読むとより一層分かりやすいと思います。 では前回の答え合わせです。 覚えましたか? では本題にまいりましょう。 王道的な進行、カノン進行 以前も紹介したかもしれませんが、パッヘルベル(1653~1706)の『カノン』という曲があります。 この曲のコード進行は様々な楽曲に応用されています。 俗に「カノン進行」と呼ばれているものです。それはどんなものなのか、さっそ

音楽の句読点?終止形の色々

今回は音楽における終止形をご紹介していきます。 こちらの記事と合わせて読んでいただくとより理解できると思います。 では早速見ていきましょう。 完全終止完全終止はダイアトニックコードの5番目のコード、すなわちドミナントコードから1番目のコード、トニックコードへと向かっていくものです。 この終止形は「終わった」感が強く、曲の最後や曲中の段落的区切りなどで使われます。 またドミナントコードからトニックコードに向かうことを「ドミナントモーション」といいます。 カデンツの形でい

セカンダリードミナント

今回はセカンダリードミナントというコードの技をご紹介します。 これを使うことにより一時的な転調効果を表すことができます。 こちらの記事と合わせてご覧ください。 ではどのようなものなのか、さっそく見ていきましょう。 ダイアトニックコードの5番目がカギ?セカンダリードミナントとは 「ダイアトニックコードの5番目のコード、つまりドミナントコードをトニックとする調(キー)から、そのドミナントコードを一時的に借用する」 というものです。 文章で表すとかなり「?」が頭の中に浮かび

サブドミナントマイナー

今回はサブドミナントマイナーについてご紹介します。 そこまで難しい内容ではないので、気楽にご覧いただけると思います。 こちらの記事と合わせてご覧いただければより理解度を深めることができると思いますのでぜひ。 では見ていきましょう。 サブドミナントマイナーって?サブドミナントマイナーはキーがメジャーの時に、同主調のサブドミナント、およびサブドミナントの代理コードを一時的に借用することです。 例えばキーがCメジャーの場合、 同主調であるCマイナーのサブドミナントコード、およ

コード進行の分析をしよう! Part2

今回は楽曲のコード進行の分析を行います。 セカンダリードミナント、サブドミナントマイナーを学んできたのでそれが使用されている楽曲をチョイスしました。 まだセカンダリードミナント、サブドミナントマイナーについての記事をご覧いただいていない方はこちらと合わせてご覧ください。 ではまいりましょう。 セカンダリードミナントを使った楽曲 今回は『まちぶせ』という曲を使ってコードの分析を行います。 こちらの作詞作曲は荒井(松任谷)由実さん。 歌は三木聖子さんがオリジナルで、一般的

コード進行の分析をしよう! Part3

今回も引き続きコード進行の分析をやっていこうと思います。 こちらと合わせてご覧ください。 では早速始めましょう。 サブドミナントマイナーを使ったコード進行 今回は徳永英明さんのデビュー曲、『レイニーブルー』を使ってコード進行の分析を行います。 まずはキーの判別です。この曲のキーは何でしょうか? セクションごとに区切って、終わりのコードを調べてみましょう。 答えはEメジャーでした! わかりましたか? ではサビのコード進行を見ていきましょう。以下の通りです。 1:1

裏コード

今回は裏コードについてご紹介します。  裏コードはそこまで多用される技法ではありませんが、曲にアクセントを加えることができます。 ではどんなものなのか早速見ていきましょう。 裏コードって? 裏コードは簡単に言うとドミナントコードの代理コードの一つです。 キーがCメジャーの場合、ドミナントコードはG7ですよね? なぜこのG7がトニック(C)に向かうことで終始感(終わった感じ)が出るのかというと、 G7に含まれる減五度の音程が、トニックの含まれる長三度の音に解決するからとい