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【漫画】国連の英語レベルってどのくらい?ー新米国連職員のぱにゃにゃん日記 Vol.22

サバイディー!リョーヤです。

前回の「新米国連職員のぱにゃにゃん日記」より、国連職員の一日に密着ということで、僕の普段の仕事についてマンガで紹介しています。

今回も国連職員の一日に密着編の続きです!

僕が働く国連WFPラオス事務所は、首都ビエンチャンにカントリーオフィスと呼ばれる事務所が1つと、北部に2つ、南部に1つのフィールド事務所があります。このほかに、プロジェクトを実施している郡の政府機関(農林省や教育省など)の中にフィールドスタッフが配置されており、現在160名ほどのスタッフがラオスで働いています。

そのうち9割ほどがラオス人スタッフで、1割がインターナショナルスタッフです。ジンバブエ、スリランカ、フランス、オランダ、タジキスタン、ハンガリー、南アフリカ、韓国、ベルギー、アメリカ、ルクセンブルク、オーストラリアなど様々な国籍の人が働いており、日本人は僕1人です。

ラオス人同士のコミュニケーションはラオス語で行われていますが、会議に1人でもインターナショナルスタッフが加わる場合は、基本的に99%英語でコミュニケーションが行われます。

基本的にといったのは例外もありまして、フランス人とベルギー人で会話する場合はフランス語が使われていたり、同僚の韓国人がロシア語も話せるため、タジキスタン人と韓国人の会話はロシア語で行われていたりと、自分が一番得意な言語でコミュニケーションが行われることもあります。こういうのを見るたびに、複数言語を操れるってかっこいい・・・と思ったり。

ちなみに国連公用語は以下の6つです。

英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、中国語、アラビア語

これに加えて、WFPではポルトガル語も公用語になっています。英語が話せることは当然ですが、それ以外の国連公用語も話せることが推奨されており、実際いくつもの言語を多彩に操れる人がゴロゴロいます。よく国連には「コミュニケーションおばけ」が多いと言われたりしますが、本当にその通りです(僕もはやくオバケになりたい・・・)。ちなみにWFPの場合、正規職員になるためには英語以外の国連公用語を最低1つ使える必要があります(採用プロセスの中に試験もあります)。


と、ここまで聞くと国連職員はみんなネイティブみたいに英語がペラペラなのかと思ったかもしれませんが、実際そんなことはありません。

ニューヨークやジュネーブなど、いわゆる国連の本部があるところではそれに近い状況なのかもしれませんが、僕のいる国事務所では、英語ネイティブの方が圧倒的に少ないです。たぶん4人しかいません。

そのため、流暢な英語が使えること以上に、相手に伝わる単語や表現を選ぶことや、相手の発音やアクセントの癖を捉えて聴く力など、「英語」そのものに加えて、コミュニケーションの本質をどれだけ備えているかが大切だと思っています。

僕の英語も決して発音は綺麗ではないですし、いまだに分からない単語や表現に出会うこともあります。もし僕がネイティブスピーカーだらけの環境に放り込まれたら、英語で仕事をしっかりこなせる自信は正直ありません。

むしろ、国連というノンネイティブの方が多い環境だからこそ、完璧ではない英語でも働けているというのが正しいと思います。もちろん日本人がすべて英語で仕事をこなすのは簡単なことではありませんが、グローバルな環境で働きたい人にとって、国連、特にフィールド事務所のようなところの英語レベルは、誰でも努力すれば追いつけるレベルの環境だと断言できます。

というのも、僕自身がつい5年ほど前まで全然英語もできず、必死に努力してきた経験があるからです。次回の「新米国連職員のぱにゃにゃん日記」では、英語の勉強法についても触れていきたいと思います。

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このマンガ連載は、マンガ家の織田博子さんにご協力いただいております。織田さんのプロフィールはこちら!

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