いくらありゃ幸せなんだよ。言ってみろよ。そんだけ渡すからさ。      幸せの科学-The Science of Well-being④



それでは前回の続き。


「仕事」について。


サントス教授は生徒に、この夏何をしたいかを尋ねた。

すると多くの生徒が「インターンシップ」との答えを出す。

そして多くが有給で、かつ高い給料で働きたい!と口にする。


続いてこんな会話が続く。

「それじゃ良い会社に入るってのが、実際どんくらい幸せなのか考えてみようじゃねーか!」

「まず今のお前らの幸せレベルはどのくらいなのさ?」

生徒「7!6!、、、、」

「おっけい。じゃあ仮に今インターン落選の電話が来たとして、どのくらいの幸せレベルになる?」

生徒「4、5、3、、、、」

「なるほど、みんなめっちゃインターンしたいのね。笑 じゃあ実際にどのくらい幸せがどのくらい減るのか、見てみよう」




「想像だと(PREDICTED DROP)平均2ポイントくらい落ちるんだけど、実際(ACTUAL DROP)は、1ポイントも落ちないのよ。しかもこれが、さっきのは不公平な選考だった!とか思ったあかつきにゃ、、、、、」




「幸せレベルはちっとも下がりゃしねえし、最高の人材を失って残念な企業だな!くらいに思っちまうんだ。」

「たしかにw」

「実際考えてみると、確かにそう思うっしょ??な?」

「そんでもって先程の会話なんだけど、君らはインターンで高い給料をもらいたいと言ったよね。だからみんなコンサルとか、投資銀行とかで働きたがるのよ。確かにすげー金貰えるしね。みんな給料は高い方がいいよね」

「じゃあここで質問なんだけど、高い給料って一体いくらだい?」

「これに関して調べた本を紹介すんべ!! 統計的にいうと、年間300万ちょい稼ぐ人は、充分な給料を500万ちょっとだ、って言うのよね。それじゃ、1000万くれえ稼いでる人は何て言うか。1000万ありゃ生きていくにはそれなりに充分なはずだよな?それがこいつら、2500万!!とか言いやがるのよ!」

「人間って金が入りゃ入るほど、もっともっと〜〜〜!ってなっちゃうのさ。ここが問題なのよね。」


ということで続いてその「お金」について考えてみよう。


「こうやって【良い仕事】について考えてると、結構みんな良い仕事よりも【給料が良い仕事】をゴールにしてることが分かるのね」

「お金に関する1つの調査を発表するわ。年間にアメリカで買われる宝くじの総額ってどんぐらいだと思う?」

生徒「1兆円はいってるやろ!」

「その7倍、7兆円なんだよ!!!ドヤッ これは本、音楽、映画のチケット、スポーツ観戦、ビデオゲームに使われてる金額よりも多いねん。みんな金が欲しいのよ」

「んじゃここで、アメリカの大学1年生に対して、1967年からずっと続いてる有名な研究を発表するな」

ジャジャーン



「【あなたの人生にとって重要な要素は何?】って聞くと今の1年生は、【経済的に余裕があること】が1位で71%、【人生にとっても意味のある価値観を築くこと】が52%。1967年は1つ目が42%で2つ目が86%ってなているんだ。面白い逆転が起こっているね」


「じゃあ実際お金は、私たちを幸せにしているかな?収入が高くなれば、人生の満足度は上がるかな?これに関してもクールな調査があるから見てみよう」



「これを見ると分かるように、大きく、豊かな国とそうでない国に分類する必要がある。貧しい国(このグラフだと下の線)では世帯収入が上がると人生の満足度は比例して上がる。つまり、最低限の生活インフラにアクセス出来ない国では、金があるほど満足度も増すってわけだ。逆に生活水準がある程度保証されてる国では、金の有無ってのは極端に満足度とは関わって来ないのよ」(この他にも色々な資料を提示してたけど、ここでは省略)


「ちなみに昔と今を比べたこんな調査もある」



「今は昔と違ってIPHONEも空調も冷蔵庫も何でも必要なものがあるはずなのに、1940年より人生の満足度って意味では下がってるんだ」

(昔のデータは戦中なので、日本にも同じような数字が適用されるかは怪しいです)


「じゃあ僕らにとって、どこがその【お金では満足度が変わらなくなるポイント】なんだろうか」



サ「色んな要素を含めて、年収800万くらいじゃないか、って言われてるのだ!(意外に高収入や、、、泣)これを超えると、満足度はほとんど比例して上がっていく事はない、ということになるね」


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僕の感覚からすると、いや800万ってすげえよって思うんだけどその辺は流石、名門イエール大学。



卒業生は34歳で、平均800万以上収入があります。

アメリカ人の34歳平均年収が、ざっくり600万くらいなので、

https://syokulink.com/america-income/

制度だったり、保険だったり色んな要素はありますが、日本だったらこのラインは650万くらいでしょうか。(日本の34歳の平均年収は500万前後)

この記事のポイントは、あくまでイエール大学生向けの授業ってこと。そしして満足度が変わらなくなるポイントが結構高く、平均以上である、という点。つまり、「平均以上に裕福な人が、お金以外でいかにして幸せになるか」っていうかなり恵まれた前提での授業なんですよね。


それでは最後に少しだけ、授業に戻ります。


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「ただいずれにしろ、私たちの予想っていうのはいつも外れています」



「このグラフの真ん中の濃い線が私たちの予想の線。年収(横軸)が上がるにつれて、満足度(縦軸)も比例して上がると思っているの」

「そうつまり、お金が人を幸せにするかっていう問いの答えなんだけど、【あなたがもしアメリカに住んでいて、年間200万くらいの給料なら、お金はあなたを多分幸せにするわ。でもここにいるほとんどの人にとって、お金は人生における満足度に対して影響を持たない】と言えるわね」

「だからあなた達が、もし高いお金が欲しくてインターンをしたいなら、それは思ってるほど満足度には直結しないから、あんまりオススメできないのよーん」

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という形で終わっている。


しっかりデータを出して、統計的に見ているな、とは感じる一方で、

国だったり宗教、文化、国の制度によって凄く影響を受ける結果だなとも思う。

■このあたりは自分で考えて、自分なりの答えを出す事がとても大事。



僕個人として感じたのは、「お金はないよりもあった方が良い」とは感じる一方で、それならいくらあれば充分か。何故か。というところまで考えられていなかったと思う。

こういう話をする時に良く、「自分の子供が、これをしたい!と言った時に、させてあげられる額」ってのが出るんだけど、これもかなりポワ〜〜〜〜としてる。



現時点で僕は、お金がないから出来ない、、、っていう状況にあまりなったことがないし、仮にあったとしても、そこでのお金を使う選択が自分をもっと豊かにしただろうに!とも思わない。

(美味しい焼き肉を食べるとか、ファーストクラスで海外に行くとか、デートの時に高級な車に乗るとか?そんなことだろうから)


だから、自分の人生の軸で「お金」の優先度を考え直すことは必要だと感じる。使い方っていう意味でも、貯金よりも将来への投資にするとか、そういうこと含めかな?


それよりも「今自分の回りで起きる素晴らしい出来事に一喜一憂する感性」を持てる方が、毎日に色を感じられたりするんじゃないだろうか、、、




なんて思ったり思わなかったり、、、、?










いつもこんな稚拙な文章に付き合ってくれて有り難うございます。。。


おわり



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