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地方大学生のぼやき#32「好きな歌詞だらだら紹介するだけ(ミスチル編)②」

前回に引き続き、だらだらと好きなミスチルの歌詞を紹介していきます。今回は、最近の曲も入ってくるかも。


①Mr.Children 「未来」(2005) - 27th Single 「四次元 Four Dimensions」

生きてる理由なんてない だけど死にたくもない こうして今日をやり過ごしてる

この曲は、引きこもり的な歌ですよね。主人公の現状は、停滞した日々を送っていて、これから先に希望は見えないし、だからといって死にたくはないと言う中途半端な気持ち抱えながら毎日を過ごしている。
主人公は、先の知れた未来を受け入れることにとても抵抗感を覚えている。恐らくこの先の知れている「未来」は主人公にとってあまり良くないことが起きてしまうのでしょう。その「未来」が訪れることによって、今の自分を否定される気がして中々動き出すことができない。だけど、最終的にはこの先の知れた未来を変えて見せると決意し、膝を抱えたまま動き出すことのできないもう1人の自分を迎えにいって終了します。
正直、この主人公の心情はMr.Childrenに出てくるフレーズの中で一番共感を覚える歌詞ですね。
人は毎日を同じ様に過ごすと、生活に刺激が無くなっていき、楽しさを感じなくなっていきます。特に、大学生なんかは贅沢なほどに時間があるおかげで、その時間の過ごし方を間違えると先述した通りの毎日を送っていくことになります。その様な毎日を送り続けると、新しい環境に飛び込んだり、新しい何かに挑戦したりすることが怖くなっていきます。そして、「未来」に期待しなくなっていきます。どうせこれからの未来は辛いことばかりで、楽しいことなんかないと。自分がいたところで何も変わりはしないと。もう手遅れだと。そんな心境にぴったりの歌詞。
ラストサビで出てくる「先の知れた未来を信じたくなくて 少しだけあがいてみる」。このフレーズも個人的に好きです。完全に前を向いているわけではなく、少しだけ重い腰を挙げてとりあえずやってみようという精神が押し付けがましくなくて。
「未来」はどうしたって希望と結び付けられてしまうことが多い。その方が良いから。だけど、「未来」にたいする漠然とした不安や恐怖を、誰か迎えに来ることに期待しているヒッチハイクに例えることで作詞した桜井さんはすごいなと思います。僕の予測ですが桜井さんは、根暗なのか、または人に踏み込まれたくない領域がはっきりしている人なのだと思います。じゃなきゃ、この「持たざる者」の目線で歌詞は書けないと思います。


②Mr.Children 「夏が終わる ~夏の日のオマージュ~」(2008)
    - 33th Single 「HANABI」

期待したことなど 何ひとつ起きなかったな まだあきらめてないけど

一つ目の「未来」で本当にだらだらと書いてしまったので今回はあっさり目に。
この曲は、桜井さん自身が子供の頃に感じた夏が終わることに対する寂しさをイメージしながら作った曲です。
夏って、何かと期待しちゃう季節ですよね。夏祭りに行ったり、花火をしたり、プールや海に行ったり、旅行に行ったり、好きな人ができたり、色々なイベントがあるからこそ、終わったときの反動もまた大きい。そして、期待していたことを成し遂げられなかったときも後悔に近い何かを覚えてしまう。もうすぐ夏は終わるかも知れないけど、簡単にはあきらめられない、そんな夏に抱く期待感と寂寥感の両方が同時に現れているフレーズだなと思います。
夏の終わりには絶対に聴いて、泣きそうになる一曲です。


③Mr.Children 「メインストリートに行こう」(1993) - 3th Album「Versus」

仲間達が言う程 君って クールじゃないのがいいね

夜の街で好きな女の子とドライブしながらデートするポップな曲。
何か女の子に色々な異性の友達がいる中で、唯一自分にだけ見せてくれる一面があったとしたらめちゃくちゃ嬉しくないですか?それだけで、彼女にとって自分は特別な存在になると言うか。
そんな男がキュンとする心情がこの一文で表されていてとても好きです。それからずっとクールで近付き難いと思っていた人が、無邪気に笑った時のギャップにやられる。その感じも非常に刺さる。(笑)


④Mr.Children 「妄想満月」(2004) - 26th Single 「Sign」

夜の公園でタバコをふかし 出会い頭の君に恋する
隣のベンチに君が座って 風が吹くたび素敵な香り

夜の公園で、隣のベンチに座った女性に勝手に恋して妄想にふけるという、男のどうしようもない部分を歌った一曲。
どうしようもない部分ではあるのですが、この感じ非常に共感できてしまうんですよね。夜中散歩して、公園でタバコ吸ってる時、ここに綺麗な女性来たらなぁと勝手に妄想始めるあの感じ。何回、イマジナリー彼女を捻出したか。
この曲、男がちょっと変態なとこもどうしようもなさに拍車をかけていると思います。風に乗って流れてきた女性の香りを意図的に嗅ぐ感じとか、妄想が爆発して一線超えてる感じとか。
けれど、最終的に隣のベンチに座った名も知らない彼女の元には、男がやってきて去っていきます。この短い間に、恋の始まりから終わりまでを描いていて、少し切なさも感じてしまうのがこの曲の憎いところです。


⑤Mr.Children 「SINGLES」(2018) - 19th Album 「重力と呼吸」

守るべきものの数だけ 人は弱くなるんなら
今の僕はあの日より きっと強くなったろう

彼女に未練を抱えたまま別れてしまった男の歌。タイトルは、別れたことによってそれぞれ1人になってしまった2人という意味から複数形の「SINGLE +S」となっています。
このフレーズが好きな理由として、このフレーズだけで彼の身に何が起こったのかを直接的な表現を用いなくても一発で理解できるからです。すぐにはパッと出てこないけど、心情描写を直接的に表現しないことを、桜井さんは結構する気がします。自分の気持ちや相手を思う気持ちを直接的に表現しないことで、道のりが生まれ、より思いは増幅されます。
主人公は恋人を失って、絶賛ネガティブモードなのですが、この「きっと強くなったろう」は彼女と別れることで得た唯一のポジティブな要素なのでしょう。そう思い込みたいだけなのかそれは定かではないけれど。けれどそれが、なんとも皮肉っぽくて、その点もお気に入りのフレーズです。


またもやだらだらと書いてしまった。今回は結構幅広く取り上げた気がする。

そろそろ違いアーティストの歌詞も紹介したいな。

疲れてタバコを吸いたいので、今回はこの辺で。
では!

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