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人と人 〜僕が目指した新たな生き方〜

2017年夏、僕は大きな賭けに出た。

今月から始めた短編投稿(※前回から間が空いてしまってごめんなさい🙏)、前回のお話はこちら↓

1週間前に職場の近くに引っ越したというのに、1週間後に自らその環境を投げ打った。自分がこの先再就職できる見込みもないのに。

障害者、とりわけ電動車椅子ユーザーの一般就労がまだまだ厳しいことを誰よりも痛感しておきながら。暴挙に出た7年目の夏。

表向きには「30手前でどこまでできるか勝負がしたくなった!」と息巻いたけれど、退職は3ヶ月前に伝えておいた。1年前から各所に出向き、布石は売った。すべての引き継ぎマニュアルも作り、社会人としての筋は通した。

病に罹った過去を持ち、いったん閉塞感を抱いてしまったこの環境ではもう、働くことができなかった。今度は自分の意志で。心身が1歩手前でしっかり限界を教えてくれた。極めて前向きな退職。

そこまでしてやりたかったこと。
「もっと広く自分の声を届ける!」

それだけ。本当にそれだけ。
意識したのは声高に声を上げることではなく、自分の可能性に蓋をしないこと。自分ができることを丁寧に伝えていくこと。

そのために…
①ピンときたなら積極的に。
②レスポンスは早く!

これをとにかく意識した。【〇〇会社の長野 僚】ではなく【ただの長野 僚】として勝負するために。


僕がありがたかったのは、それまでに自分の居場所を見つけていたこと。
それはウェブメディアのsoarだったり、日暮里のasobi基地だったり、現在は理事としても活動しているNPOユニバーサルイベント協会だったり。

一方で冷静な目で自分を見ると、まだ誰かを巻き込んで大きなことをできるほどの人脈やネットワーク、何より勇気はないと考えた(あの時のように環境の変化で潰れたくはなかったから)。

だからひとまずは「周りに仲間がいなくてもできること」をやろう。それが書くことだった。
書き方が分からないからとりあえずは生い立ちから。30年間をすべて書いたらおよそ本屋では見たことがない厚さとデカさのファイルになった。

2017年8月〜11月。4ヶ月にわたる初稿はA4160枚になった。

それからは紆余曲折、「今の子はそんなに本読まないんだよね〜」と最初は苦笑された編集者にも恵まれ、1冊の本を刊行した。
B6104ページの手のひらサイズに代えて。

時は2019年春。
1つの目標を達成してしまった男はこの先どこへ向かうのか…。
(※次回続編)

子どもたちの後押しになるのなら裏話だって話します!(笑)

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